朝晩の冷え込みが厳しく、アツアツお鍋が恋しい季節。家族や友人とお鍋を囲んでハフハフ……ちょっと気取ってワインを合わせ、一味違う大人のお鍋を楽しんでみませんか?
お鍋とワイン、ちょっと意外な組み合わせに感じるかもしれませんが、合わせてみると何とも楽しいマリアージュがたくさん見つかります。
具や味付け、幅広いバリエーションが楽しまれている「お鍋」。それぞれに合うワインと選び方のコツをご紹介しましょう。
お鍋料理にワインを合わせるコツ
お鍋料理とワインを合わせるためには以下の三つのポイントを押さえましょう!
- メイン食材
- スープの味
- 薬味
①メイン食材
お料理の色が白系なら白、赤系なら赤、中間ならロゼ。一般的に「素材の色とワインの色を合わせる」と言われますが、お鍋料理の場合はメインとなる食材に合わせます。
野菜以外のメイン食材が牛肉なら、タンニンのしっかりした赤ワイン、赤身の魚なら軽めの赤ワイン。鶏肉・白身魚は爽やかな白ワイン、豚肉やエビ・サーモンなどの魚介はロゼワインというイメージです。
②スープの味
同じ食材でも、味付けによって相性の良いワインが変わることがありますが、お鍋に合わせるワイン選びは、スープの味が食材以上に大切な要素と言えるでしょう。
スープの色を基準に、味わいが淡泊か濃厚か、そしてワインに共通するフレーバーやテイストがあるかどうかがヒントになります。
塩味・和風だしはすっきり白ワイン、豆乳鍋やもつ鍋など白湯スープならふくよかな白ワイン、すき焼きなど甘辛醤油ベースには果実味のある赤ワインなど。
鶏肉は食材選びのセオリーでは白ワインですが、トマト鍋には軽やかな赤ワイン、トムヤム鍋などエスニックなスープにはロゼワインを選ぶなど、スープの風味と似た要素のあるワインを合わせることでいっそう相性が良くなります。
③薬味
お鍋はもともと完成度の高いお料理なので、薬味のフレーバーもポイントになります。
例えば、白ネギ・みょうが・ゆず胡椒、レモンなど柑橘を絞れば爽やかな白ワイン、山椒・一味唐辛子・和からし・生姜や味噌には赤ワイン。共通のフレーバーやテイストを感じられる要素を薬味としてプラスしてあげると、ワインとの相性がさらに良くなります。
では、具体的にどんなお鍋にどんなワインが合うのか定番のお鍋料理を例に、おすすめワインをご紹介します。
水炊き
鍋に水を張り、鶏肉、野菜などの食材を煮込む水炊き。だしや調味料は使わず、具材から味わいをシンプルに引き出すのが特徴です。
透き通ったスープ、上品な味わいの水炊きには、深みのある芳醇な白ワインで旨味をプラス。酸味はポン酢に任せて、合わせるワインは穏やかでまるみのあるタイプがおすすめです。
芳醇な果実の香りと繊細な味わいが、素材それぞれのうまみを、まるっとまとめる調和のとれたマリアージュを楽しめます。
おすすめワイン
この商品はこちら
塩ちゃんこ鍋
野菜に肉や魚を一緒に煮込むちゃんこ鍋。材料や見た目は水炊きに似ていますが、しっかり味付けしたスープで煮込み、ポン酢をかけずそのままいただくのが特徴です。
しょうゆ炊き、みそ炊きなど味付けも様々。ワインと一緒に楽しむのであれば、シンプルに具材の旨味を味わう塩ちゃんこがおすすめです。
ポン酢をかける感覚で、柑橘系の酸味がいきいきとしたシャブリのような爽やか白ワインがピッタリ。ダシの旨味をグッと引き出し、白菜やキャベツなど野菜の甘味も引き立ててくれます。
おすすめワイン
この商品はこちら
もつ鍋
醤油ベースのスープに、コトコト煮込んだもつの旨味。
濃厚なコクとニンニクの香りがしっかりしているもつ鍋には、そんな味わいにも負けずに同調できる赤ワインが好相性です。
と、ここまでなら重めといきたいところですが、もつ鍋で最もキーとなるのは「ニラ」の存在。インパクトがありなかなか同調させにくい食材ですが、ニラもハーブの一種と考えれば解決します。
ピノ・ノワールのように軽めな若い赤ワインを合わせてみましょう。
おすすめワイン
この商品はこちら
海鮮鍋
旬の白身魚に、エビ、イカ、ホタテなどのシーフードをたっぷり詰め込んだ、旨味たっぷりの海鮮鍋。
つまりブイヤベースなので、文化・郷土を合わせ、本場プロヴァンスのロゼワインで地中海気分に酔いしれちゃいましょう。
魚介のミネラル感には、果実味と酸のバランスがいいフレッシュなロゼワインがよく合います。タンニン少なめの、すっきりしたドライタイプがおすすめです。
おすすめワイン
この商品はこちら
キムチ鍋
香辛料と風味のインパクトが強く、ワインのフレーバーと同調させるのはなかなか難しいキムチ鍋。
キムチの唐辛子と赤ワインのスパイス感を同調させることも可能ですが、ここは思い切って、やや甘口の白ワインを合わせてみてください。
たっぷりの果実味が唐辛子の直線的な刺激を和らげ、辛味に隠れていた旨味をグッと引き出してくれます。
おすすめワイン
この商品はこちら
ごま坦々鍋
ねりごまと豆板醤、濃厚なコクと辛みを効かせたスープに、そぼろ状の肉みそをたっぷりのせる、ごま担々鍋。キムチ鍋同様、ワインはやや甘めのタイプがおすすめです。
変化をつけるなら、こちらはやや甘めのロゼワイン。ごまのナッティな香ばしさがロゼの上品な風味に溶け込み、相互に格上げしてくれます。ワインは繊細な味わいのタイプより、ふくよかさや華やかさのあるものを選んでみてください。
おすすめワイン
この商品はこちら
カレー鍋
キムチ鍋、ごま坦々鍋に続き、こちらもスパイシーなスープのカレー鍋。同様にやや甘めのワインも合いますが、複雑で力強い味わいのオレンジワインもおすすめです。
オレンジワインのやや渋みを感じる奥行きのある味わいと、カレー鍋の複雑なスパイス感が程良くマッチ。ほのかなジンジャーのニュアンスが、爽やかな後味に引き締めてくれます。
おすすめワイン
この商品はこちら
豆乳鍋
まろやかでクリーミーなスープに、豆腐と野菜、豚肉などを加えるやさしい味わいの豆乳鍋。クリーミーなスープには、シャルドネなどクリーミーな白ワインがよく合います。
ニュアンスとしてはホワイトシチューに合わせる雰囲気で、クリーミーな質感が相乗効果となり、リッチな味わいが心地良く広がってくれます。
おすすめワイン
この商品はこちら
トマト鍋
赤い料理には赤ワインというざっくりしたセオリー通り、ここは赤ワインをチョイス。コクのあるトマト煮込みと比べ、ふわっと軽めの味わいに仕上がるトマト鍋。
ワインも重すぎず、フレッシュで軽やかな赤ワインがおすすめです。料理の味わいに程良く寄りそう、バランスの良さがポイントです。
おすすめワイン
この商品はこちら
すき焼き
甘やかでコクのある醤油味がベースのすきやきには、スムースでなめらかな赤ワイン。ドライな味わいの中にも甘さを感じる、果実味豊かものを合わせると、風味が増長してより豊かに感じられます。
すき焼きには生卵がつきものですが、こちらはあまりワインとの相性が良くないので、ちょっだけと控えめにしてみてください。
おすすめワイン
この商品はこちら
まとめ
それでもどうしても決め兼ねる時は、どんな鍋にも合わせられるドライタイプのスパークリングワインが頼りになります。弾ける泡がお口をすっきり洗い流し、爽快感を与えてくれます。
お鍋を囲んでみんなでハフハフ、あたたか冬マリアージュを満喫してください。