1日も終わりに近づき、ようやく落ち着ける時間に開けるワイン──疲れた体に染み渡る贅沢なひと時は格別ですよね。
おうちワインは自由気ままに楽しめるのが大きな魅力の一つです。そんな自宅でのワインタイム、さらに楽しみ方を広げてみませんか?
今回はプロがおすすめする一歩進んだおうちワインの楽しみ方をご紹介したいと思います。
アペロを楽しんでみる
まずは、フランスの習慣「アペロ」を取り入れてみませんか?アペロとはアペリティフの略で、食事の前にサッと1杯いただく食前酒のことです。フランスでは文化として根付いているほど、アペロの時間を大切にしています。
アペロには食欲増進効果があるので、その後に続く食事やワインを、より楽しむことができます。泡の刺激で食欲を増進させるスパークリングワインや、軽快な味わいのロゼワインがアペロにはおすすめです。
何となく食欲がないという日でも、アペロによって胃が程良く刺激されて楽しいディナータイムに繋がります。
仕事終わりの夕食前にサクッと1杯。そんなアペロを取り入れることで、これまでよりもゆっくりと食事を楽しめ、リラックスした時間になるはずです。ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
長持ちするワインをじっくりと楽しむ!
ワインボトルは750ml瓶のものが一般的なので、開けたワインを2~3日で飲み切るのは結構大変ですよね。自宅でワインを毎日ちょっとずつ楽しめたらいいのにな……なんて思ったことはありませんか?
そんな方におすすめなのが貴腐ワインなどの極甘口ワインや、シェリー、ポートワインなどの酒精強化ワインです。
これらのワインは、開栓後も冷蔵庫での保管で1ヶ月程度は美味しく楽しむことができます。
長持ちする理由は主に2点。シェリーやポートワインなどの酒精強化ワインは蒸留酒などが添加されているため、普通のワインよりもアルコール度数が高く造られていること。貴腐ワインをはじめとする極甘口のワインは、ワインに含まれる糖度が高いために開けた後もしばらくは美味しさを保ちます。
しっかりと冷やして5℃から8℃くらい(注1)の温度で飲むと、バランスの良い風味や味わいを楽しむことができます。デザート感覚で食後にじっくりと楽しんだり、甘いスイーツと合わせてマリアージュを楽しんだりと食後酒として楽しんでみてください。
(注1)ポートワイン(ルビーやトゥニー)は12℃から16℃程度で飲むことをおすすめします。
余ったワインの有効活用
ワインは開封後美味しさのピークを過ぎると劣化してくもの。
飲み切れなかった……なんて時、美味しくアレンジできたらうれしいですよね。そんな方におすすめなのがワインを使った簡単カクテル!
カクテルと言えばシェーカーをシャカシャカ振ってつくるものをイメージする方も多いと思いますが、実際には、材料を揃えて混ぜるだけで自宅でも簡単に作れてしまうのです!
ここからは自宅でも簡単に作れる2種類のワインカクテルをご紹介します。
まずは赤ワインベースのカクテル。赤ワインをジンジャーエールで割れば「キティ」の完成です。
【材料】
赤ワイン 1/2
ジンジャーエール 1/2
【作り方】
1. 赤ワインを入れ、ジンジャーエールを注ぎ、混ぜ合わせて出来上がり。
白ワインをソーダで割ればスプリッツァーが出来上がります。
【材料】
白ワイン 3/5
ソーダ 2/5
【作り方】
1.白ワインとソーダをグラスに注ぎ、混ぜ合わせて完成。
赤ワイン、白ワインだけでなくロゼワインやスパークリングワインベースのカクテルもあります。飲み残してしまったワインを美味しくアレンジして、楽しんでみてください!
その他カクテルレシピはこちら
セラーがなくても安心!ワインの保管方法
ワインを自宅で楽しむときにネックになるのは、保管方法ですよね。でも、ワインセラーがなくても大丈夫!実は、冷蔵庫の野菜室で未開栓のワインを保管することができます。
野菜室はメインの冷蔵室よりも2~3℃ほど高い設定になっているためワインにやさしい環境となっています。日本の夏場は気温がかなり上昇するために、常温で置いておくよりは野菜庫に保管するほうが良いのです。
野菜室で保管する場合は、中に入れた野菜の臭いが瓶やラベル、コルクに移ることがあるので、必ずラップで包んでから新聞紙でくるむようにしてください。
まとめ
自由気ままに楽しむことができるおうちワイン。今回紹介したことを参考に、ぜひ新しい楽しみ方を取り入れてみてください!
いつものワインタイムをもっと優雅に楽しめますよ。
<参考> 『2020 ソムリエ協会教本』一般社団法人日本ソムリエ協会