イタリアチーズの王様と称されるほど、世界中で人気のパルミジャーノ・レッジャーノ。
間違いやすいパルメザンチーズとはどんな違いがあるのでしょうか?
今回は、華やかな香りと食感が魅力のパルミジャーノ・レッジャーノの特徴と、パルミジャーノ・レッジャーノを使用した簡単おつまみをご紹介します。
目次
パルミジャーノ・レッジャーノとは
種類 | ハードチーズ |
特徴 | 牛乳製。
大型で焼印のある固い表皮で覆われた硬質のチーズ。 |
味わい | ナッツのように香ばしく、ドライパイナップルのような華やかで複雑性のある香り。
旨味が強い。ジャリジャリとしたアミノ酸の結晶であるチロシンがある。 |
イタリア北部で生産されているパルミジャーノ・レッジャーノは、最低12ヶ月熟成、平均で24ヶ月の長期熟成で作られるチーズです。
特徴でもある粒状のじゃりじゃりとした食感は、長期熟成の際にタンパク質がアミノ酸に分解され、粒状になったものです。特有の食感を損なわないように、パルミジャーノ・レッジャーノ専用のアーモンドナイフで割って切り分けられます。
世界中で人気のあるチーズであるが故に、「パルメザン」の名でイミテーションも多く生産されています。パルミジャーノ・レッジャーノは、模倣品から守るために外皮に焼印がされ、原材料や製法が厳しく規定されています。さらにパルミジャーノ・レッジャーノの中でも、品質の違いで等級に分けられています。
ハードチーズについて詳しくはこ
ちら
パルメザンチーズとの違い
パルミジャーノ・レッジャーノを削った粉状のものがパルメザンチーズだと勘違いしてしまいがちですが、パルミジャーノ・レッジャーノは、イタリアのD.O.P(原産地呼称保護)によって規定され、熟成中に検査を行ったもの以外はパルミジャーノ・レッジャーノと呼ぶことはできません。
世界で作られるパルメザンチーズは、パルミジャーノ・レッジャーノに似せた商品です。
パルミジャーノ・レッジャーノは無殺菌乳の牛乳が使用されます。前日の夕方のミルクを一晩静置し、翌日にクリームを分離した脱脂乳と当日のミルクを合わせて製造されます。出来上がった最低30kgもの大型チーズは、専用の熟成庫で長期熟成されます。このような伝統的な製法で、1日1回製造されています。
ナッツのように香ばしく、ドライパイナップルのように華やかな香りが特徴で、熟成期間に伴いじゃりじゃりとしたアミノ酸の結晶が出来上がります。旨味が噛むほどに力強く口に広がる、魅惑的なハードチーズです。
パルメザンチーズは、パルミジャーノ・レッジャーノ風の粉チーズであり、アメリカや日本などで作られています。熟成期間もパルミジャーノ・レッジャーノより短く、味わいもパルミジャーノ・レッジャーノの複雑性に比べるととてもシンプルです。
パルミジャーノ・レッジャーノの食べ方
パルミジャーノ・レッジャーノは、イタリア料理には欠かせないチーズです。
パスタやリゾット、ピザやスープなどに使用され、すりおろしやスライス、専用のアーモンドナイフで砕くなど、カット方法によっても食感の違いを楽しめます。
かち割りのパルミジャーノ・レッジャーノにバルサミコ酢をかければ、それだけで贅沢なおつまみになります。
パルミジャーノ・レッジャーノは熟成期間によって味わいの違いがあるので、熟成別に食べ比べても楽しさが広がります。
フルーティーな味わいの18ヶ月以上熟成は、フレッシュなフルーツと一緒に。22ヶ月以上熟成のものは、熟成による旨味が広がり味わい深くなるので、フルーツもドライフルーツと合わせて食べると良いでしょう。
30ヶ月以上の熟成になると、アミノ酸の結晶もよりはっきりと感じられ、ややスパイシーな風味を持ちます。そのまま食べても複雑性が感じられ至福の味わいですが、はちみつなどの甘みを添えることもおすすめです。
パルミジャーノ・レッジャーノを使った簡単レシピ
パルミジャーノ・レッジャーノの香りを楽しむおつまみレシピをご紹介します。
料理の仕上げにパルミジャーノ・レッジャーノを削りかけると、とても豪華で見栄えが良いので、おもてなしにもピッタリですよ。
あぶりマグロのチーズカルパッチョ
【材料 2人分】
マグロ200g(刺身用)
塩 小さじ1/4
レモン汁 1/8個
オリーブオイル 小さじ1
パルミジャーノ・レッジャーノ5g
黒こしょう 少々
【作り方】
1.マグロはキッチンペーパーで水分を拭き取り、両面に塩を振る。
2.フライパンにオリーブオイルを薄くひき(分量外)、マグロの全面に焼き色を付け、熱を取る。
3.マグロを切り分けて、お皿に盛る。レモン汁をふりかけ、オリーブオイルを回しかけ、仕上げにパルミジャーノ・レッジャーノを削り、黒こしょうを挽いて出来上がり!
パルミジャーノ・レッジャーノに合うワイン
旨味の強いパルミジャーノ・レッジャーノ。熟成の若いタイプは軽やかな白ワイン、熟成を経るごとにコクのある白ワインや赤ワインに合います。
今回のおつまみには、赤身のマグロを使用しました。赤身のマグロと芳醇な香りのパルミジャーノ・レッジャーノは、赤ワインにピッタリです。オリーブオイルの香りも合わさるのでワインもイタリアワインだとさらに良いですね。
カジュアルなワインでも、ワンランクアップしたワインタイムが楽しめます。
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まとめ
伝統と格式のあるパルミジャーノ・レッジャーノ。手軽なパルメザンチーズと食べ比べると、香りと味わいの違いに驚きます。
パルミジャーノ・レッジャーノは、かち割りで売られていることも多いので、そのまま食べることが出来る贅沢なワインのおつまみですよね。
芳醇な香りを活かして、料理にも使用すれば、いつもの料理もワンランク上がる1品に。熟成違いによって、ワインとの相性も広がるので、ぜひ好みのペアリングを見つけてお楽しみください。