すっかり家飲みが定着した昨今、忘年会やクリスマス、年越しやお正月はおうちで楽しむという方が多いではないでしょうか。
家飲みする場合は皆でワインを持ち寄ったり、とっておきの1本を抜栓したりすることもあるでしょう。そんな時、料理やTPOに合わせてワインも一工夫すると、より美味しく飲むことができます。
今回はおうちで飲むワインをもっと美味しく楽しむコツをお伝えしたいと思います。
ワインを飲む順番
ホームパーティーをする時は皆でワインを持ち寄ったり、手土産でワインを持参したりすることが多いですよね。そうすると一度にたくさんのワインが揃います。
数種のワインを皆で飲む時は、飲む順番にちょっと気を使うだけでワインも料理もぐっと美味しくなります。
飲む順番は、最初にスパークリングワイン、次に白ワイン、ロゼワイン、赤ワイン、そして最後に甘口のデザートワインというのが一般的です。
スパークリングワインは喉の渇きを潤し、炭酸が胃を刺激し食欲が増進されるので、最初の1杯に最適です。また、どんな料理にも合わせやすいので、料理の内容を気にせず楽しめます。
そういう意味では、手土産として何かワインを持参する場合、スパークリングワインを選ぶのが無難かもしれません。最初に飲むことを想定して、できれば冷えたボトルを持参すると良いでしょう。
また、料理に合わせてワインを選べるようになるとワインライフがより楽しくなります。
そもそもワインは料理と合わせてこそ、美味しさの本領を発揮するお酒ですから、ペアリングの基本は覚えておきたいものです。
昔から「魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワイン」と言われますが、概ねこのルールに沿うと大きく外すことはありません。さらに、魚料理でも肉料理でも、さっぱりした味付けの料理にはライトボディのワインを、こってりした味付けの料理にはフルボディのワインを合わせると良いでしょう。
フレンチレストランのコース料理をイメージしてください。食事の前半に食べる前菜やサラダには白ワインやロゼワインを、メインが魚料理の場合はフルボディの白ワインを、肉料理の場合はフルボディの赤ワインを、そして食後のデザートにはデザートワインを合わせます。
ホームパーティでたくさんのワインを飲む場合も、同じように料理に合わせてワインを順番にサーブできると、料理もワインもより美味しくなるはずです。
ただ、古いヴィンテージのワインや希少なワイン、高価なワインを飲む時は基本に倣わず早めに飲むのがおすすめ。
たくさん飲んだ後では酔っ払っていて、香りや味わいをしっかりと感じることができないからです。とっておきの1本は早めに飲むようにしましょう。
リンスしてみよう!
特別なワインを飲む時は、そのワイン本来の香りや風味を存分に味わうためにもグラスをリンスしてみてはいかがでしょうか?
リンスとは、新しいグラスにワインを少量注ぎ、グラスの底から回すようにグラスの内側をまんべんなく濡らすことです。複数のグラスをリンスする場合は、グラスからグラスへ少量のワインを移しながらリンスします。リンスに使った少量のワインはホストテイスティングとして飲んでも構いません。
もったいないと思ってしまうかもしれませんが、グラスに洗剤の香りが残っていたり、久しぶりに使うグラスには食器棚の匂いがついていたりすることがあるので、リンスをすることで余計な香りを拭う効果があります。
また、これから飲むワインでリンスをすれば、そのワインの香りがより一層グラスから芳潤に広がり、ワイン本来の香りや味わいを楽しむことができます。
特別なワインを飲む時は是非試してみてください。
二日目も美味しい
ホームパーティーの楽しみの一つは、一度にいろいろなワインを飲めることではないでしょうか?
複数のワインを一度に飲む機会はそんなにありませんから、ワイン好きならこの機会にいろいろ試してみたいところです。でも、こんなに開けても飲み切れない…と抜栓を躊躇してしまうこともあるかもしれません。
でも、ワインは抜栓したその日のうちに飲みきらなくても構いません。たいていのワインは2日目でも美味しく飲むことができます。
むしろ、2日目の方が美味しく感じるワインもあるほど。例えば、タンニンの強いフルボディの赤ワインは、抜栓したては渋くて飲みにくくても2日目は適度に酸化が進んでタンニンがまろやかになり、1日目より美味しく感じることがよくあります。
また、ワインによっては2日目どころか3日目でも1週間経っても味わいが劣化せず美味しく飲み続けられたり、1日目に感じられなかった香りや味わいを2日目に発見することもあります。
ですから、ワインは抜栓後慌てて飲み切らなくても大丈夫!時とともに変化するワインの味わいを、ゆっくりと楽しむと良いでしょう。
まとめ
ワインの好みはもちろん、料理とのペアリングや楽しみ方は人それぞれですから、ルールに囚われる必要はありませんし、難しく考える必要もありません。
でも、まずは楽しみ方の基本を知り、実践してみましょう。おうちワインがより美味しく楽しくなるはずです。