5月22日は、たまご料理の日。05で「たまご」、22を「ニワトリ ニワトリ」と読む語呂合わせに由来するそうです。
たまごは身近で手軽に調理できる上に、完全栄養食品に近いと言われるほど、栄養価が高いうれしい食品。せっかくなので、記念日に乗じてたまご料理を楽しんじゃいましょう。
たまごは「ワインとの相性が良くない」と言われがちですが、アレンジ次第では美味しいペアリングに出会えます。今回はワインにピッタリなたまご料理レシピをご紹介します!
たまごとワインの相性
ワイン好きさんなら耳にすることも多いかもしれませんが、一般的に、たまごはワインと合わせにくい食材の一つ。
たまごの黄身特有の硫黄のような風味を、ワインのフルーティーさが引き立たせ、臭みとして悪目立ちさせてしまうのが要因です。
とは言え、決して難しいわけではありません。茹でたまごがたっぷりのったニース風サラダ、マヨネーズを混ぜたウッフマヨやスタッフドエッグ、オムレツやミモザなど、世界の人々は当たり前のように、たまご料理をワインと一緒に楽しんでいます。
まずは、たまご料理をワインに合わせるポイントを見てみましょう。
工夫①程良く火を通す
たまごの硫黄臭は、生で食べるとダイレクトに感じてしまいます。また、白身と黄身を混ぜずに硬くなるまで火を通してしまっても、黄身の硫黄臭がギュッと濃縮され、さらに引き立ってしまいます。
ワインに合わせるには、程良く火を通すのがポイント。
しっかり火を通したい場合は、白身と黄身を混ぜ、バターやオリーブオイルなどを含ませると臭みを軽減してくれます。
工夫②スパイスを効かせてワインに寄せる
たまごがワインと相性良くないと言われる要因は、味わいではなく臭みの問題。解決のカギは「香り」にあります。
ブラックペッパー、クミン、ナツメグ、シナモンなどは、たまごともワインとも好相性。スパイス使いはたまご料理をワインに寄せる、最短手段と言えるでしょう。
工夫③ソースを合わせる
ワインコンシャスな具を混ぜたり、ソースをかけることで、合わせるワインの幅もグッと広がります。
たっぷりバターやホワイトソースには、辛口で厚みのあるリッチな味わいの白ワイン。
ケチャップやフレッシュなトマトソースなら、軽やかな赤ワイン。
デミグラスソースには、もうちょっと深みのある赤ワインも楽しめます。
ベーコンのフリッタータ
イタリアの定番たまご料理、フリッタータ。シンプルなスペインオムレツと違い、生クリームや粉チーズを加え、コクと風味をプラスするのがポイントです。
小さめのフライパンで焼き、高さを出すとふっくらと仕上がります。
【材料 4人分】
たまご 5個
ベーコン 80g(5mm幅)
たまねぎ 1/2個
A生クリーム 100ml
A粉チーズ 30g
A塩 小さじ1/4
Aナツメグ 少々
オリーブオイル 大さじ2
【作り方】
1.ベーコン、たまねぎを1cm幅の薄切りにする。オリーブオイルの半量(大さじ1)を中火で熱し、たまねぎ、ベーコンを炒める。
2.たまごを溶き、Aと1で炒めた具を混ぜる。
3.オリーブオイル大さじ1を中火で熱し、2を流し入れる。軽くスクランブルして表面を調え、蓋をして弱火で6~7分焼く。
4.フライパンよりひとまわり大きい平皿をのせて表裏を返し、弱火でさらに2~3分焼く。
5.器に盛り付け、放射状にカットする。
ワインはドライタイプのロゼワインがドンピシャ!たまご料理にロゼの組み合わせは、馬鹿の一つ覚え的に使えちゃう相性抜群のペアリングです。
コクと風味豊かなフリッタータには、華やかで少し酸味のあるタイプを選ぶと、味わいを引き締めさらに心地良いペアリングを楽しめます。
味付けたまご
たまごを半熟に茹で、密閉袋の中で調味料と合わせる……後は勝手に美味しくなってくれるのをじっと待つだけ。
煮たまごと違い、殻をむいた後は火を入れないので、程良く柔らかな味付けたまごを簡単に作れます。
【材料 4個分】
たまご 4個
Aしょうゆ 大さじ4
A砂糖 大さじ1.5
Aみりん 大さじ1
【作り方】
1.たまごは30分ほど室温に置いて温度を上げておく。
2.湯を沸かし、沸騰したらたまごをそっと入れる。6分30秒が経過したらすぐに冷水にとり、たまごの温度が下がってから殻をむく。
3.密封袋にAを混ぜ、2を加える。空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫で漬ける。
※1時間ほどで食べられますが、5時間ほど待つと深い味わいになります。
4.汁気をきって食べやすい大きさにカットする。お好みでクミンパウダーをぱらりと振るのもおすすめ!
茹でたまごには前述のロゼワインがテッパンですが、ねっとり食感に仕上げる味付けたまごに合わせるなら、オレンジワインがおすすめ。
果皮の色や渋みの素となるタンニンが溶け込み、力強いワインの味わいが、味付けたまごのニュアンスとピッタリマッチします。仕上げにクミンを一振りすると、オレンジワインの複雑な味わいに、さらに深く寄り添ってくれます。
スクランブルエッグ きのこデミソース
とろっとろスクランブルエッグに、ワインの香りが心地良いデミグラスソースの名コンビ。
期待を裏切らない王道の味わいは、これぞ、ワインに合うたまご料理の王様。身も心もとろけるような、まさに至福の一皿です。
【材料 2人分】
たまご 2個
しめじ 100g
ベーコン 60g
デミグラスソース(缶) 200g
赤ワイン 100ml
A牛乳 大さじ2
A塩 少々
Aバター 10g
油 少々
粗びき黒こしょう 少々
パセリ 適宜
【作り方】
1.ベーコンは5mm幅の薄切りに、しめじは小房に分ける。油を中火で熱し、しめじ、ベーコンを炒める。
2.赤ワインを加えて軽く煮詰め、デミグラスソースを加える。中火で5分ほど煮たら、粗びき黒こしょうで調える。
3.たまごを溶き、Aを混ぜる。バターを溶かしたフライパンに流し入れ、スクランブルエッグを作る。
菜箸でグルグル混ぜるのではなく、ゴムベラを使い、火が通ってかたまってきたたまごを中央に寄せるイメージで。たまごは一気に火が入るので、半熟状になったら即お皿へ盛り付ける。
4.スクランブルエッグに2のソースをかけ、お好みでパセリで彩を添えます。
合わせるワインは赤ワイン。ハンバーグなどお肉のデミグラス料理ほど重くないドライで少し酸味のあるタイプを合せます。料理のとろり滑らかな食感とも、程良く調和します。
まとめ
たまご料理とワインのペアリングは、ちょっとの工夫で世界観が変わります。
敬遠していたらもったいない!まずは合せやすいロゼワインから。
大人が楽しむ「たまごの日」を演出してみてください。