ようやく旅行への明るい兆しが見えてきたところですが、今訪れるならどの地へ行きたいですか?国内にとどまらす、海外へ行きたくて仕方ない!という方も多いかと思います。
ということで海外への想いを馳せながら、世界のワイン産地を覗いて旅行気分を味わってみましょう!
今回は、日本から遠く離れた島国、ニュージーランドへ。特に、同国の中でもワイン生産が盛んなホークスベイに注目してみます。
目次
ニュージーランドってどんな国?
日本から遠く離れた南半球に位置するニュージーランド。「北島」と「南島」に分かれている南北に長い島国です。
なんだか日本に似ているなと思ったこともあるでしょう。形も似ていますし、四季があるというのも日本と共通しているポイントです。
もう一つニュージーランドで思い浮かぶのが「羊」。 イメージ通り、人口よりもはるかに多い羊が放牧されています。羊毛としての用途はもちろん、食用としての生産も盛んで、家庭でも当たり前のようにラム肉が登場するそうです。
そんな羊をはじめとして、乳製品やバターの生産など大自然を生かした「酪農」が主要産業となっています。
ニュージーランド屈指のワイン産地、ホークスベイ
ニュージーランドのワイン産地としての歴史は非常に浅く、30年ほどで急激な成長を遂げました。
世界的な注目を集めるようになったのは、1980年代後半のこと。ソーヴィニョン・ブランが世界的な品評会で入賞したことがきっかけでした。
ソーヴィニョン・ブランは国内全体で生産量の7割以上を占めています。中でも国内最大の栽培面積と生産量を誇るのが、ホークスベイです。
レトロな街並みを楽しむ
ホークスベイは、北島の東側に位置した、豊かな大地と美しい湾岸の風景が見られる土地。
そんなホークスベイで見逃せない町が「ネーピア」です。
ネーピアは世界有数のアールデコ様式の街並みで知られ、美しい建物が数多く建ち並んでいます。アールデコとは、1920年頃にヨーロッパやアメリカなどで流行した、直線的でシンプルなデザインの装飾様式のこと。
このような統一感のある建物が並んでいる理由には、地震が関係しています。
1931年にニュージーランドで発生した大地震。これにより中心街は壊滅してしまいました。再建が進められていく中で、当時流行していたアールデコ様式の建物が次々と建てられていったのです。
レトロな雰囲気が町中に感じられて、まるで当時にタイムスリップしたかのような気分を味わえます。
ワイン産地を一望できるテ・マタ・ピーク
レトロな街並みを楽しんだ後は、雄大な自然を味わいましょう。
絶景を見るなら、テ・マタ・ピークという標高400mの丘へ。頂上に立つと、美しい曲線を描く山脈から岬、ワイン産地を見渡すことができます。
遊歩道があるので、ゆったりハイキングやサイクリングをするのにもピッタリです。
山だけではなく海にも見どころが。テ・マタ・ピークから見えていた岬、ケープ・キッドナッパーズでも面白いものが見られます。
ここには世界で1番大きいと言われる、カツオドリの群生地があります。しかもとっても近くで観察することができるんです。
子育てシーズンには、翼を広げると2mにもなるカツオドリが、上空から海へと豪快にダイブして魚を捕まえ、ヒナの待つ巣へと戻っていく様子が見られるそう。
ホークスベイのブドウ畑
次は、テ・マタ・ピークから見えていたブドウ畑を覗いてみましょう。
ニュージーランドの中でマールボロに次ぐ2番目の栽培面積であるホークスベイ。
先述した通りソーヴィニョン・ブランはもちろん、ニュージーランドの中でも比較的温暖な地域であることから、シラーやメルロ、カベルネ・ソーヴィニョンの栽培も盛んです。
特にシラーは、近年品質の高まりから世界的に注目を集めています。
もちろんここでは、ワイナリー巡りを体験できます。テイスティングだけでなく、レストランを併設しているワイナリーもあるので、食事と一緒にワインを楽しめます。
ホークスベイでは、全長200kmにも及ぶサイクリング用の道が整備されていて、風景を楽しみながらサイクリングでブドウ畑を巡ることもできます。
ニュージーランドグルメを堪能!ワインと料理の祭典
ホークスベイには、夏と冬に開催される「ホークスベイ・フード&ワイン・クラシック」というグルメとワインの祭典があります。
該当月の毎週末に開かれ、ご馳走を食べて飲み、とにかくグルメを堪能できるイベントです。
受賞歴のあるワイン生産者やシェフが集まり、様々な料理やワインを楽しむことができます。
では、ニュージーランドのグルメとはどういうものなのでしょうか。
ニュージーランドでは、移民国家であるために多様な食文化が見られます。
イギリスの影響を受けたポテト料理やフィッシュアンドチップスをはじめとして、イタリアンからアジア料理まで幅広い料理が広まっています。
熱した石の上で、葉や布でくるんだ食材を蒸し焼きにする先住民族マオリの料理「ハンギ」も現代的なアレンジを経て、存在しています。
ニュージーランドおいてワインは、こうした多様な食事と一緒に楽しめる主要なお酒の一つなのです。
歴史的な建物とワインを一緒に楽しめるユニークな土地
ホークスベイは、ワインを楽しめることはもちろん、歴史的な建造物を眺めて、大自然を堪能できるところ。羊ばかりの牧草地帯だけではないのが、垣間見えたのではないでしょうか。
ワイン産地と一括りに言っても周辺の環境や文化は様々。ぜひホークスベイのワインを飲む際は、美しい街並みと広がる大自然を思い浮かべながら楽しんでみてはいかがでしょうか。
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