6月2日はイタリアワインの日。
この日はイタリア共和国が建国された日で、イタリアワインの認知度を高めることを目的に2007年に制定されました。
イタリアワインと言えば、なんといっても食事との相性の良さですよね。
そこで気になるのはイタリアの定番料理、ピザとの相性。
ワイン大国であるイタリアですが、なんとピザにはワインではなくビールと合わせるそう。
しかしワイン好きとしてはワインとのペアリングも楽しみたいですよね。
今回はエノテカ編集部が実際にピザとイタリアワインの相性を徹底検証し、ベストペアリングを見つけます。
ペアリング検証するピザとイタリアワインはこちら!
今回は王道と言われる4種のピザ、そして6種のイタリアワインを選びました。
ピザの種類はイタリアワインとのペアリングということで、分厚い生地タイプのピザではなく、比較的生地が薄く軽めの食感のピザ生地を選んでいます。
・マルゲリータ(トマトソース、モッツアレラチーズ、バジル)
・ペスカトーレ(トマトソース、魚介)
・ジェノヴァ(バジルソース、モッツァレラチーズ)
・フォルマッジ(ソースなし、チーズ数種類)
イタリアワインは以下の6種類を選びました。
検証結果
気になるペアリングの検証結果はこちらです。
マルゲリータ | ペスカトーレ | ジェノヴァ | フォルマッジ | |
①発泡赤 | ◎ | 〇 | △ | 〇 |
②スッキリ白 | △ | △ | ◎ | 〇 |
③フルーティー白 | △ | △ | 〇 | ◎ |
④辛口ロゼ | 〇 | ◎ | 〇 | △ |
⑤ミディアムボディの赤 | △ | △ | × | × |
⑥果実味たっぷりの赤 | △ | △ | × | × |
◎…ベストペアリング! 〇…おいしい △…もう少し ×…微妙
今回分かったのは大きく三つです。
一つ目は、イタリアワインとピザとの相性の良さです。
やはり同じ故郷同士のペアリングなだけあって、イタリアワインの果実味主体のシンプル味わいと、ピザ生地の軽い食感とのバランスがピッタリでした。
二つ目は、辛口タイプのランブルスコの万能性です。
ランブルスコで代表的なのはランブルスコ・グラス・パロッサ種を使った甘口でフルーティーなタイプですが、やはり食事には辛口の方が合うのではないかと考え、今回はランブルスコ・ディ・ソルバーラ種を使った辛口タイプを選びました。
その結果ワインの赤果実のフルーティーさと清涼感が、ピザ生地のほのかな塩味と甘みと絶妙にマッチ。
さらにシュワシュワとした泡がピザの具材の濃さをスッキリと流してくれ、ついつい手が進みました。
三つ目は、ピザにトッピングされている具材やソース次第でベストペアリングは変わるということ。
ベストペアリングを探すのに重要なポイントはピザにトッピングされている具材やソースの味わいでした。
今回ベストペアリングのピザはなかった赤ワインですが、サラミなどの肉系がトッピングされたピザであれば合ったのではないかという意見も出ました。
ピザとイタリアワインのペアリングで分かったこと
①イタリアワインには薄めのタイプのピザ生地とボリューム感が合う
②辛口タイプのランブルスコはピザと万能!
③ピザのトッピング次第でベストペアリングは変わる
ここからはそれぞれのピザのベストペアリングを見ていきましょう。
マルゲリータ×発泡赤
マルゲリータはトマトソースにトマトとモッツァレラチーズ、バジルをトッピングして香ばしく焼き上げた、代表的なナポリピザです。
マルゲリータという名前は、イタリア国旗の赤、白、緑の色合いのピザをマルゲリータ王妃が大変気に入ったことから、名付けられたそう。
日本でも人気の高い、定番ピザの一つですよね。
そんな王道のピザとのベストペアリングは満場一致で①発泡赤ワイン!
辛口タイプのランブルスコは、アセロラを思わせるような甘酸っぱい果実味が特徴。
ピザと合わせることで、トッピングされているトマトがとても甘く感じ、料理を上手く引き立ててくれました。
また、モッツァレラチーズ、バジル、トマトとたくさんの素材がトッピングされているにも関わらず、ワインの程良い清涼感が上手にバランスを取ってくれました。
一般的な甘口タイプのランブルスコならまた結果は違ったと思うので、比べてみるのも面白いかもしれません。
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ランブルスコ・ディ・ソルバーラ・セッコ / カンティーナ・ディ・ソリエーラ
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ペスカトーレ×辛口ロゼ
ペスカトーレはエビやイカ・貝などの魚介類をふんだんに使ったピザです。
イタリア語で「漁師」を意味し、南イタリアの漁師が売れ残った魚介類をトマトソースで煮込んで作った大衆料理に由来するそう。
ベストペアリングは④辛口ロゼワインです。
ピザを食べた時に感じる魚介の旨味と、ロゼワインの程良い塩味や爽やかさとベストバランス。
ペスカトーレはトマトソースの凝縮した味わいも強かったのですが、ロゼワイン特有の赤いベリーの果実味が上手く寄り添ってくれました。
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カラフリア / トルマレスカ(アンティノリ)
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ジェノヴァ×スッキリ白
ジェノヴァはイタリア・リグーリア州発祥のピザです。
トッピングされているソースは、バジルペーストに松の実、チーズ、ニンニク、オリーブオイルなどを加えたもので、その風味や味の濃さが特徴です。
ジェノヴァと相性が良かったのは②スッキリ白ワイン。
このワインのハーブや清涼感が、ジェノヴァソース特有のバジルの香りと上手く調和し、上手に引き立ててくれました。
ジェノヴァソースの濃い味わいとのバランスをとってくれるという点で③フルーティーな白ワインも合うという意見も出ました。
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ヴィヴィア / ル・モルテッレ
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フォルマッジ×フルーティー白
フォルマッジは数種類のチーズを使用したピザのことで、まろやかなコクとチーズ特有の塩気が特徴です。
今回はカマンベール、ゴルゴンゾーラを中心に6種のチーズがトッピングされたものを用意しました。
相性が良かったのは③フルーティー白ワイン。
このワインのもつフレッシュな酵母由来の香りが、チーズ特有の熟成感とよく合いました。
またフォマッジだけだとどうしてもチーズの塩気が濃く感じてしまいましたが、ワインと合わせることで少し丸みをプラスしてくれたのも相性が良かったポイントとなりました。
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コルテ・ジャーラ・ソアヴェ / アレグリーニ
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まとめ
バラエティ豊かで、フードフレンドリーな味わいのものが多いイタリアワイン。
ピザの発祥地がイタリアということもあり、やはりその相性は抜群でした。
今回行ったペアリング実証の際も、その相性の良さから食べすぎてお腹いっぱいになってしまうほど。
また、ピザといっても種類によってもワインとの相性はかなり変わってくるので、選ぶピザを変えればペアリングの可能性は無限に広がります。
皆さんもペアリングを試す際には、お腹を空かせていろいろな組み合わせを楽しんでみてくださいね。