ワインにまつわる用語はたくさんあります。
そのためワインはなんとなく難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、その意味を知ればワインがもっと面白くなるかもしれません。
ここではよく出てくるワインの用語について、辞典形式で分かりやすくお伝えします。
シャトー(Chateau)
シャトーとはフランス語で「城」を意味し、ブドウ栽培からワイン醸造までを全て行う生産者のことです。
これはかつて貴族たち広大な敷地でブドウを栽培し、お城のような醸造所でワインを製造していたことに由来します。
現在は「シャトー」と名乗る生産者でも小さな醸造所でワインを造っている場合が多いですが、中には今でもお城のような建造物でワイン醸造を行う生産者も存在します。例えばシャトー・パルメなどが有名です。
生産者を表す用語は国によっても異なり、イタリアではカステッロ、ドイツではシュロスと呼ばれています。
ヴィエイユ・ヴィーニュ(Vieille Vigne)
ヴィエイユ・ヴィーニュとは、フランス語で「樹齢の高い樹」という意味です。ラベルには「Vieille Vigne」や、頭文字をとって「V.V.」という形でラベルに表記されていることもあります。
英語ではオールド・ヴァイン、イタリア語ではヴェッキエ・ヴィニェと呼ばれています。
フランスやイタリアをはじめ、多くの国ではヴィエイユ・ヴィーニュに規定はありませんが、一般的には樹齢が25~35年以上のブドウ樹のことを指します。
中には、オーストラリアのバロッサ・ヴァレーのように樹齢別に分類が異なっていたり、南アフリカは古樹に関する法的な認証制度を設けているなど、規定を定めている国もあります。
ブドウの樹は樹齢を重ねるごとに地中深くまで根を張っていくため、土壌からの水分や栄養分をしっかりと吸収することができます。
また樹齢の高いブドウ樹は若いブドウ樹に比べ、ブドウ樹1本あたりにできるブドウの房の数が少なくなります。
このため1房あたりにブドウに届く栄養分が多くなり、より品質の高いブドウができると言われています。
A.O.C
A.O.Cとは「Appellation d'Origine Controlee(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)」の略称で、直訳すると「原産地統制呼称制度」となります。
A.O.Cはフランスの品質保証の制度で、ワイン以外にもチーズ、バターといった農産物や食品が対象となっています。
ワインはブドウ品種や最大収量、最低アルコール度数、醸造方法など、原産地を名乗るための規定が細かく定められています。
それによりワインの品質が保証され、消費者がワインを購入する際の目安にもなっています。
ラベル表示の際には「Appellation Chablis Controlee」のように、d'origineの部分にそれぞれの原産地名が入ります。