ブルゴーニュの南に位置し、ボジョレー・ヌーヴォーを生み出すことで知られる、ボジョレー地区。ガメイで造られたフレッシュなワインの産地として知られています。
その中でもワンランク上とされている「ボジョレー・ヴィラージュ」をご紹介します。
産地 | フランス ブルゴーニュ地方 ボジョレー地区北部 |
面積 | 6,402ha |
土壌 | 花崗岩 |
タイプ | 赤、白、ロゼ |
主な品種 | ガメイ、シャルドネ |
ボジョレー・ヴィラージュ一覧
テロワール
そもそもボジョレー地区は、3つのランクに分けることができます。
スタンダードなボジョレー、そのワンランク上とされるボジョレー・ヴィラージュ、最上位とされるクリュ・デュ・ボジョレーです。
ランクの真ん中であるボジョレー・ヴィラージュは、ボジョレー地区の北部にある38の村で構成され、総面積は6,402ha。ボジョレー地区全体の約40%を占めています。
この地はブドウ栽培に適しており、畑は日当たりの良い南向きと南東向きの斜面に広がり、さらに明るい日差しと乾燥した高温の風「フェーン」が葡萄の成熟を促してくれます。
土壌は花崗岩で構成されており、この痩せた土質が樹勢の強いガメイに適していると言われています。
ボジョレー・ヴィラージュがいかにガメイの栽培に適した土地かは、その歴史からも知ることができます。
現在10あるクリュ・デュ・ボジョレーの一つであるレニエは、もともとはボジョレー・ヴィラージュに属していた区画でした。収穫されるブドウの質の高さが認められ、1988年にクリュ・デュ・ボジョレーへと昇格したのです。
このように、ボジョレー・ヴィラージュは、現時点でまだクリュ認定されていないエリアがカバーされているという側面も持ち合わせているのです。
ワインの特徴
ボジョレー・ヴィラージュでは、赤、白、ロゼの生産が可能。しかしそのほとんどが赤ワインで、白ワインとロゼワインはごく少量のみ生産されています。
日本でも親しまれているボジョレー・ヌーヴォーは、ボジョレーで産出された新酒のことですが、このワンランク上のヌーヴォーとして、この地ではボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォーが造られています。
ボジョレー・ヌーヴォーは、早飲みタイプでフレッシュな果実味を楽しむワインが多い一方で、ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォーはブドウがよく成熟するため、より力強く肉付きがしっかりしているのが特徴です。
ヌーヴォーの他にも早飲みタイプのワインが多く造られていますが、5年程度熟成させることが可能な品質の高いワインも多く産出されています。
また、白ワインにおいてはボジョレー・ヴィラージュ・ブランを名乗る場合、使用可能品種はシャルドネのみ。しかしながら、アペラシオンの境界線が南部のマコネと重なっているため、ほとんどの白ワインはより知名度の高いマコン・ヴィラージュとして販売されています。
代表的な生産者
ボジョレー・ヴィラージュ一覧