フランス国内はもとより、世界で最も偉大な白ワインの産地と称賛されるブルゴーニュのピュリニー・モンラッシェ村。
名だたる生産者が本拠地を構えるその村の特級畑の一つがシュヴァリエ・モンラッシェです。
ワインラヴァーとしては、一度は飲んでみたい白ワインの一つではないでしょうか。今回はそんなシュヴァリエ・モンラッシェを解説します。
面積 | 7.47ha |
主な土壌 | 表土の薄い石灰岩土壌 |
栽培されている主な品種 | シャルドネ |
生産可能タイプ | 白 |
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テロワール
ブルゴーニュ地方でとりわけ上質なワインを生む「黄金の丘」と名付けられたコート・ドール。そのコート・ドール南部のコート・ド・ボーヌ地区は、東からわずかに南に向いた傾斜の穏やかな斜面にブドウ畑が広がっています。
シュヴァリエ・モンラッシェはコート・ド・ボーヌ地区にあるピュリニー・モンラッシェ村の特級畑の一つです。
ピュリニー・モンラッシェ村にある特級畑
- モンラッシェ(ピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村にまたがる)
- シュヴァリエ・モンラッシェ(ピュリニー・モンラッシェ村)
- バタール・モンラッシェ(ピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村にまたがる)
- ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ(ピュリニー・モンラッシェ村)
この四つの特級畑のうち、モンラッシェとバタール・モンラッシェの畑は隣接するシャサーニュ・モンラッシェ村にまたがっています。
そのシャサーニュ・モンラッシェ村の特級畑クリオ・バタール・モンラッシェと合わせ、モンラッシェの名前を冠した特級畑は合計五つ、いずれも標高約250m〜290mの間に位置し、コート・ドールで最も南にある特級畑です。
この五つの特級畑の最も斜面上方にあるのがシュヴァリエ・モンラッシェで、標高は265m〜290mに位置しています。
南東向きの急斜面で、泥灰岩、泥灰・石灰岩由来の石が多い土壌を薄い表土が覆っています。
ワインの特徴
シュヴァリエ・モンラッシェを含む前述の五つの特級畑は全て白ワインのみが認められたA.O.C.で、シャルドネ100%で造られます。
シュヴェリエ・モンラッシェのワインは石灰岩土壌に由来するミネラル感と酸が豊富で、驚くほど緻密で透明感があり、10年以上の長期熟成も可能です。
シュヴァリエ・モンラッシェの真下に位置する特級モンラッシェのワインが豊満で力強いスタイルであるのに比べて、シュヴァリエ・モンラッシェは品格にあふれエレガントさが際立ったスタイルで、正真正銘ブルゴーニュ最高峰白ワインの一つと言えるでしょう。
代表的な生産者
- ドメーヌ・ルフレーヴ
- ドメーヌ・ドーヴネ
- ヴァンサン・ダンセール
- ルシアン・ル・モワンヌ
- ドメーヌ・ラモネ
- ルイ・ラトゥール
- ルイ・ジャド
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参考文献:日本ソムリエ協会 教本2021