フランスを代表する高級ワインと言えば、メドック格付け第1級に選出されている五大シャトーのワイン。なかなか手は届かないけどいつかは...と願う人も多いはず。
そんな憧れの的である五大シャトーの一つ、シャトー・オー・ブリオンやそのライバルシャトーと言われるシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンを擁しているのが「クラレンス・ディロン」です。
今回は、クラレンス・ディロンのこれまでの歩みやワイン造りに対する思い、こだわりをご紹介します。
ボルドーの頂点に位置する格付け第1級シャトー
1533年に設立された、長い歴史を持つシャトー・オー・ブリオン。
17世紀にはヨーロッパ各地にその名声が伝わっており、1855年のメドック格付けで第1級シャトーに格付けされました。
この格付けはパリ万博の際にナポレオン3世の要請を受けて制定されたもの。
「メドック格付け」という名前の通りメドック地区のシャトーが格付け対象であったにも関わらず、オー・ブリオンは当時から非常に有名だったためグラーヴ地区から例外的に選出されたのです。
そしてわずか5シャトーのみしか選ばれなかった第1級シャトーに格付けされたことからも、オー・ブリオンの実力の高さが伺えます。
名門シャトーの評価を高めた改革
そんなシャトー・オー・ブリオンを、アメリカの有名な財界人、故クラレンス・ディロン氏が1935年に購入。ここからクラレンス・ディロンの歴史が始まりました。
さらに1983年にはシャトー・オー・ブリオン最大のライバルシャトーと言われるほどの実力を持つ、シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンを購入。
すでに名高かったこの二つのシャトーですが、クラレンス・ディロンがステンレスタンクの導入や収量の制限などの近代的なワイン造りを推し進めていくと、その品質はさらに向上。
著名なワイン評論家ロバート・パーカー氏が1989年ヴィンテージのオー・ブリオンを評価した際には「不朽の、過去半世紀における最高のワインの一つとしてあり続けている。素晴らしい調和、群を抜いた清らかさ、そしてその滑らかさは、現代の伝説ともいえるシャトー・オー・ブリオンの特徴。このワインを飲まずに人生を終えられない」と語り大絶賛しています。
一流の技術が存分に注ぎ込まれたクラレンドル
クラレンス・ディロンは、そんなシャトー・オー・ブリオンやシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンといった名門シャトーだけでなく、手頃で日常的に楽しめるボルドーワイン「クラレンドル」も手掛けています。
クラレンドルは、クラレンス・ディロン氏の曾孫で、現在の最高経営責任者であるルクセンブルグ大公国ロベール殿下の「手に届く価格で、すぐに飲める質の高いワインが飲みたかった」という思いから2005年に誕生。
シャトー・オー・ブリオンの醸造チームによりシャトーの技術を用いて造られる、まさにシャトー・オー・ブリオンの血統を受け継ぐワインです。
そのワイン造りにおいては、ヴィンテージに影響されず常に高品質なワインを造るという目的のもと「ブレンド」が特に重視されています。
シャトー・オー・ブリオンの個性でもある「バランス、エレガンス、複雑味」の3点をコンセプトに、シャトー・オー・ブリオンの支配人であるジャン・フィリップ・デルマス氏が率いる精鋭集団がブレンドを決定。
ブレンドに使用されるのはボルドー全域から厳選したワインで、なんとその中には、贅沢にもシャトー・オー・ブリオンやシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンのワインも含まれています。
時間と手間を惜しまないワイン造りへのこだわり
クラレンドルのこだわりは、その贅沢なブレンドだけではありません。
みなさんは、ボルドーワインにどんなイメージを持っているでしょうか。「長く熟成してからでないと飲みづらい」そんなイメージはありませんか?
クラレンドルは飲み頃になってからリリースされるため、いつ開けても楽しめるのです。なんと赤ワインに関しては4年間もワイナリーで熟成させてから出荷。購入してからも時間を置く必要なく、すぐに楽しめるのもクラレンドルの大きな魅力です。
このような時間も手間も惜しまない姿勢は、自分の理想とするワインを消費者に届けたいというロベール氏の熱い思いによるものなのです。
まとめ
一流シャトーの技術が詰め込まれた、非常に贅沢な造りのクラレンドル。
シャトー・オー・ブリオンとシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンが特別な日のワインだとすれば、クラレンドルは場面を選ばず、いつでも楽しめるワインと言えるでしょう。
そんな気軽さがありつつも、しっかりとボルドーらしい気品や深みを楽しめるクラレンドルは、いつもの食卓をグレードアップさせてくれること間違いありません。ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
クラレンス・ディロン商品一覧