名醸地ブルゴーニュにおいて、最高格付けであるグラン・クリュ(特級畑)。
そのグラン・クリュの一つであるグラン・エシェゾーは、とりわけ偉大なグラン・クリュがひしめくコート・ド・ニュイにあり、ブルゴーニュきっての実力派生産者が卓越したワインを生産しています。
今回はそんなグラン・エシェゾーについて紹介したいと思います。
産地 | フランス・ブルゴーニュ地方 コート・ド・ニュイ フラジェ・エシェゾー村 |
面積 | 8.84ha |
土壌 | 粘土質を含む石灰岩 |
タイプ | 赤 |
品種 | ピノ・ノワール |
グラン・エシェゾーのワイン一覧
テロワール
グラン・エシェゾーはブルゴーニュのコート・ド・ニュイ地区フラジェ・エシェゾー村にあるグラン・クリュで、面積は約8.84ha。ピノ・ノワールから赤ワインのみを生産しています。
フラジェ・エシェゾー村は、南にヴォーヌ・ロマネ村、東にヴージョ村、北にシャンボール・ミュジニー村と錚々たるグラン・クリュを有する村と隣接していますが、この村にはアペラシオンは存在しません。そのため、フラジェ・エシェゾー村のグラン・クリュはアペラシオンとしてはヴォーヌ・ロマネに属します。
グラン・クリュ以外の畑のブドウから造られたワインは、アペラシオン「ヴォーヌ・ロマネ」または「ブルゴーニュ・ルージュ」として市場に出されます。
ブルゴーニュ一帯の気候は、夏は暑く冬は寒い半大陸性気候です。この地域は特に秋の収穫時の天候が変わりやすいため、年によってブドウの出来に差が付きやすく、ヴィンテージがワインに与える影響が大きくなります。
グラン・エシェゾーは標高およそ250m、日当たりの良い東向きの斜面に広がっており、東はクロ・ド・ヴージョ、東を除く周囲はエシェゾーと、グラン・クリュに囲まれた最高の立地にあります。
グラン・エシェゾーのおよそ4倍の面積を持つエシェゾーの土壌は小石、泥土、黄色の泥灰土等で複雑なモザイク模様ですが、グラン・エシェゾーの土壌は石灰岩盤に粘土石灰質の表土で均質です。この土壌の違いが、フラジェ・エシェゾー村の二つのグラン・クリュの大きな違いと言えるでしょう。
フラジェ・エシェゾー村のグラン・クリュ
- グラン・エシェゾー
- エシェゾー
ヴォーヌ・ロマネのグラン・クリュ
ワインの特徴
1937年にA.O.C.に認定されたグラン・エシェゾーはピノ・ノワール100%で造られる赤ワインです。
色合いは深い赤紫色、若いうちはスミレやバラ、プルーン、スパイス、森の下草のような香り、熟成が進むと、なめし革やキノコ、獣の香りが現れます。凝縮したテクスチャー、ソフトなタンニン、長い余韻と味わいは複雑甘美。長期熟成にも十分耐えうるワインとなります。
グラン・エシェゾーはブルゴーニュのグラン・クリュの中でも非常に力強いスタイルです。
これだけのポテンシャルを持ったワインには、同格の料理と合わせることが重要。子羊のローストやジビエ、無殺菌乳製のウォッシュタイプチーズなど。ワインラヴァーなら一生に一度は試してみたい、究極のマリアージュでしょう。
代表的な生産者
- ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ
- モンジャール・ミュニュレ
- ジョゼフ・ドルーアン
- ルシアン・ル・モワンヌ
グラン・エシェゾーのワイン一覧