皆さんは旅行へ行くならどんなところが良いですか?
大自然に囲まれた場所、煌びやかな都市、古き良き建物が並ぶ町……普段とは違った非日常を味わえるのも旅行の醍醐味ですよね。
そんな中で、絵本の世界に迷い込んだかのような雰囲気を楽しめるのが、フランス・アルザス地方です。今回は昔懐かしい風景と美食が溢れるアルザスを旅しましょう。
目次
アルザスってどんなところ?
アルザスはフランス北東部に位置していて、ライン川を隔ててドイツと接している地域です。
場所柄、ドイツとフランスでしばしば所有権が争われた背景があることから、各地にドイツの影響が色濃く残っています。
現在でも6割以上がゲルマン語系のアルザス語を話すことができ、また読解することもできます。食文化もドイツに影響されていて、ドイツと共通の料理があったりその要素を取り入れたりとフランスとドイツが入り混じった文化を楽しむことができるのです。
美しい街並みを楽しむ、アルザスワイン街道
そんなアルザス地方は山と川に囲まれた美しい景観が魅力です。
東側にはライン川が流れ、西側にはヴォージュ山脈、それに沿ってブドウ畑が広がっていることからアルザスワイン街道とも呼ばれます。
ブドウ畑沿いには小さな村が点在しており、そこはまるで絵本の世界から飛び出してきたよう!
そんなメルヘンでフォトジェニックな街並みを楽しめる村をご紹介していきます。
映画の世界に迷い込む、コルマール
まずはコルマールから見ていきましょう。思わず目を引く、カラフルな木組みの建物が立ち並んでいますね。
この可愛らしい街並み、実は映画『ハウルの動く城』のモデルになったと言われているそう。村の中にはベネチアを彷彿とさせる運河が流れていて、なんとも優雅な雰囲気が楽しめます。
そんなコルマールはアルザスワイン産業の中心地。アルザスワインと地元の料理が楽しめる「ヴィンシュテュヴ」というワイン居酒屋がたくさん立ち並んでいます。ワイン関連の商店が軒を連ねており、アルザスワインを楽しむにはうってつけの場所です。
フランスで最も美しい村、エギスアイム
続いての村、エギスアイムを一言で表すと「美しい」です。
木組みの家やパステルカラーの壁、道端のお花……どこを切り取ってもまるでおとぎ話の世界のよう。この街並みを持つエギスアイムは、「フランスの最も美しい村」に認定されるほど。
歴史的遺産として付加価値を高め、小規模な農村を保護するために設立された「フランスの最も美しい村協会」が設けた厳しい基準を通り、選ばれています。
絵になる景観に思わず写真を撮る手が止まらなくなりそうですね。
エギスアイムは、ワインの歴史でも大切な場所なんです。ここは、ローマ人が初めてブドウの苗を植えたアルザスワイン発祥の地。
村の周りにはブドウ畑やワイナリーが数多くあります。グラン・クリュ(特級)に格付けされている畑が多いのも特徴で、ワイン好きにとっても外せない場所です。
ブドウ畑の真珠、リクヴィル
ここまで可愛らしい街並みを見てきましたが、自然溢れる景色もアルザスの醍醐味です。
リクヴィルという村は辺り一面がブドウ畑。その様子から「ブドウ畑の真珠」と呼ばれているそうです。
ここで見ておきたいのが、高台からの景色。
360度緑の中に、村があるのがよく分かりますね。なんと村の直径が1㎞弱という非常に小さい村なので少し登ったところからでもこの景色を楽しむことができます。
ワイン好きからすると、ブドウ畑が生活の近くにあるのは憧れますね。
アルザスの美食とワイン
美しい村々を紹介してきましたが、アルザスはフランスで最も星付きレストランが多い、まさしく美食の街。食も外せません。前述した通り、ドイツの影響が表れた料理が楽しまれています。
例えば、乳酸発酵された塩漬けキャベツであるドイツの郷土料理「ザワークラウト」は、この土地では「シュークルート」と呼ばれ親しまれています。
他にも肉と野菜の白ワイン煮であるベッコフや、アルザス風薄焼きピザであるタルトフランベもドイツ料理に通じるものがあります。
こうした料理と一緒に楽しまれているのは、やはりワイン。
アルザスで造られる繊細なワインとアルザスの郷土料理の相性はバッチリです。
ワインの特徴もドイツと似ており、生産されるほとんどが白ワイン。リースリングを中心に、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネールなどが代表的な品種です。
街並みと美食に癒される
別の世界に迷い込んだような素敵な街並みが楽しめるアルザス地方。可愛らしくこぢんまりとした村で、ホッとするような美味しい料理とワインを楽しめば、なんだか気分が癒されるはずです。
アルザスの料理はおうちでも楽しめるものばかり。個性豊かでフードフレンドリーなワインと共におうちでもアルザスの気分を味わってみるのも良いですね。
アルザス料理レシピはこちら