コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌをつなぐ位置にあるコルトンの丘。この美しい丘の斜面に広がる三つのグラン・クリュの一つがシャルルマーニュです。
しかし、現在、シャルルマーニュという名のワインを市場で見かけることはありません。その理由も含めて今回はグラン・クリュ、シャルルマーニュを解説します。
産地 | フランス ブルゴーニュ コート・ド・ボーヌ アロース・コルトン村 / ペルナン・ヴェルジュレス村 |
面積 | ― |
土壌 | 石灰岩、泥灰土、小石 |
品種 | シャルドネ |
タイプ | 白 |
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テロワール
シャルルマーニュはコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌをつなぐ位置にある標高400m弱の丘陵地、通称「コルトンの丘」の斜面上方に位置するグラン・クリュで、アロース・コルトン村とペルナン・ヴェルジュレス村の2村にまたがっています。
畑は標高約250m〜330m、南〜南西向きの斜面に広がっており、土壌は石灰岩を母岩とし、表土は石灰質や粘土質を含む泥灰質、場所によって小石が見られます。
シャルルマーニュのクリマ
- アン・シャルルマーニュ(ペルナン・ヴェルジュレス村)
- ル・シャルルマーニュ(アロース・コルトン村)
- レ・プージェ(アロース・コルトン村)
- レ・ランゲット(アロース・コルトン村)
- ル・コルトン(アロース・コルトン村)
アペラシオン規定
A.O.C.シャルルマーニュは、シャルドネから造られる白ワインに認められたグラン・クリュです。しかし、A.O.C.シャルルマーニュのクリマはA.O.C.コルトン・シャルルマーニュに含まれているため、現在、シャルルマーニュというA.O.C.名は事実上使われていません。シャルルマーニュのクリマで造られる白ワインは、コルトン・シャルルマーニュとしてリリースされています。
なお、シャルルマーニュのクリマでピノ・ノワールから赤ワインが造られた場合は、コルトンを名乗ることができます。また、クリマを明記することもできます。白ワインの場合はクリマを明記することはできません。
ワインの特徴
※シャルルマーニュのワインはコルトン・シャルルマーニュとしてリリースされているため、ここではコルトン・シャルルマーニュのワインについて解説します。
コルトン・シャルルマーニュのワインは、一般的に鉱物を思わせるほどのミネラル感と硬く引き締まった酸が特徴となります。これは石灰岩を主とする土壌に由来しています。リッチで肉厚な果実味がありながら、骨格がはっきりしていてバランスが保たれているのはこの豊富なミネラルと酸によるものです。
若いうちは色合いは黄金色、火打ち石のようなミネラル感と果実のフレッシュ感が強調されますが、熟成とともに色合いは琥珀色に変化し、バターのようなオイリーさ、複雑味、エレガントさが増します。世界最高峰の白ワインという異名を持つだけあって非常に長熟で、20年から30年は熟成させることが可能です。
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代表的な生産者
- ボノー・デュ・マルトレイ
- ドメーヌ・ラペ・ペール・エ・フィス
- トロ・ボー
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