大切な人との特別な食事での1杯も、疲れた1日の終わりに飲む1杯も、ワインはその時の気持ちに寄り添い、心を豊かにそして落ち着かせてくれる存在です。
また1杯のワインがいつもの日常にちょっとだけ彩りを与えてくれます。
そんなワインのある暮らしを覗いてみませんか?エノテカスタッフの生活に馴染んだワインのある暮らしをお伝えします。
著:山﨑 泰樹
ワインショップ・エノテカ 丸の内店スタッフ。 長野県出身。ブルゴーニュへの短期留学をきっかけにワインの世界へ。趣味はボウリングでプロテストに挑戦したことも。最高スコアは300点!
大好きなチーズのサブスクを始めたのは、今から約3年前。
それまでスーパーや専門店でチーズを買っていたのですが、いつも同じようなタイプのものを手に取っていることに気づきました。ソムリエを志すもの、色々なチーズを食べて勉強しなくては!と思い、毎月異なるチーズが届くサブスクを申し込んでみることに。
いざ始めて見ると、自分では選ばないようなタイプや、季節限定のものなどそれまで食べたことのないチーズにたくさん出会うことができました。ペアリングを試すのも楽しく、届いたチーズに最も合いそうだと思うワインを1本選び、合わせてみるのが毎月のルーティンとなっています。
今月届いたのは、熟成した白カビチーズ。熟成した白ワインと合わせたら面白そうだなぁ。赤ワインも良いかもしれない……。
どんなワインを合わせるのが良いか、考えるだけで楽しくて心も弾みます。
あれこれ悩んだ結果、今回はベリー系のやさしい酸味が特徴のピノ・ノワールを合わせてみることに決めました!
チーズの包みをとると、ツンとした香りがします。表面の皮部分が黄色く色付いていて、中身はややとろっとした状態。見るからに美味しそうです。
一口食べてみると、熟成が進んだチーズならではの、少しクセのある塩味が感じられます。そこにワインを含むと、ピノ・ノワールの果実味が口の中に広がり、双方の旨みが引き立ちます。
あまりの美味しさに、思わずうっとりします。傍らでワインを楽しむ妻からも「美味しい!相性ピッタリだね」の一言。
私に負けず劣らずワインとチーズが大好きな妻は、選んだワインとチーズのペアリングについていつも率直な感想をくれるのですが、今回はバッチリだったようです。
「このワイン、好きだなぁ」だとか「このチーズ、甘口ワインに合わせてもいいかも」など会話も弾みます。いつもの食卓に彩りを添えてくれるワインとチーズに感謝!
このルーティンはこれからもずっと続けていきたいと思います。
これが私のワインのある暮らしです。