「アペロ」は、アペリティフの略で、食前酒のこと。そこから転じて、夕食前に会話をしながら、おつまみとお酒を楽しむ時間を意味します。
アペリティフの本場フランスでは、みんなアペロが大好き。のんびりと集まって、食事の前にとにかくおしゃべり(これが重要!)しながらアペロを楽しんでいます。仕事終わりにふらりと居酒屋に寄って1杯飲んだり、キッチンでお酒を飲みながら夕食を作ったり、ハッピーアワーを楽しんだり、実は無意識にしているかもしれないあなたの習慣も、言ってみればアペロ。気軽に自由に楽しむのがアペロのスタイルなので、おつまみは缶詰でも、ナッツでも、あるもので大丈夫です。
友人や家族、恋人、あるいは一人でも、リラックスして楽しむちょっといい時間、陽が長くなったこれからの季節に取り入れてみない手はありません。この夏は、「今日、アペロしない?」 を合言葉に、ワインを片手に楽しんでみましょう。
01 アペロはとっても気楽!
おしゃべりと共にゆったり楽しむアペロは、心のデトックス効果も絶大。自分スタイルで、アペロに挑戦してみませんか?
アペロに必要なものって?
アペロに必要なものは、お酒とおつまみ、ただそれだけ。ただし、アペロはゆっくりと会話を楽しむ時間。アルコール度数の高いものはカクテルにするのがよいかもしれません。おつまみは簡単なものでOK!チーズやハム、ナッツなど、買ってきてそのまますぐに楽しめるものがおすすめです。
こんなのもアペロ!? 気楽に始めてみましょう!
Try1 帰り道に涼みがてら1軒寄ってスパークリングワインで乾杯
仕事終わり、家路につくまでに軽く1杯、それもアペロです。ビールもいいけれど、キリッと冷えたスパークリングワインは夏の夕方にピッタリ!
Try2 カフェや居酒屋で前菜とワインで友人とおしゃべり
はしご酒の文化がある日本。サクッと飲むこのスタイル、実は日本流アペロと言えるかもしれません。おつまみとワインで、会話を楽しんでリフレッシュしましょう。
Try3 夕食を作りながらキッチンでワインと一緒につまみ食い
夕食を作りながら、つまみ食い。お酒がほしくなって一人でワインを開けちゃう、これもアペロです。自分の好きなものを作って、一人時間を満喫。そんなアペロの楽しみ方も素敵です。
夏アペロにおすすめの1本は...
ムートン・カデ・ロゼ・オーガニック
ロゼ
フレッシュ&ドライ
シャトー・ムートンの血統を受け継ぐカジュアルワイン、ムートン・カデ。ワイン造りの「今」が詰まった、フレッシュなオーガニック・ロゼワイン。 詳細を見る
4.4
(18件)2023年
2,200 円
(税込)
ヨーロッパでは夏=アペロの季節!
フランスやイタリアでは、初夏~夏にかけてのアペロが風物詩となっています。17時頃からアペロを楽しむ人が出始め、晴れた日にはレストランのテラスが満席に。夏のヨーロッパでは、太陽の日差しをいっぱいに浴びながら、アペロを楽しむ人々の姿があちこちで見受けられます。
現地での定番は、何と言ってもロゼワイン。氷を入れたり、グレープフルーツジュースで割ったりしてカジュアルに楽しみます。ほかにも、白ワインやスパークリングワイン、ビールをはじめ、近年はモヒートやスプリッツァーなどのカクテルも人気のようです。
おつまみは簡単なものが多く、シャルキュトリー(ハムやソーセージなど)やパテ、チーズやピクルスなどが一般的です。
会話を大切にするヨーロッパでは、アペロの時間はかけがえのないひとときなのです。
02 あの人の夏アペロ
ワインを上手に暮らしに取り入れているあのひとは、どんな風にワインを楽しんでいるんでしょう?今回は、お酒と料理をこよなく愛する文筆家・料理研究家のツレヅレハナコさんに夏アペロの楽しみ方を教えていただきました。
夕方から“シュワッと”泡ではじめるアペロ
食と酒と旅を愛する文筆家・料理研究家。数多くの雑誌やwebで食や旅について綴っている。著書に『女ひとりの夜つまみ』『まいにち酒ごはん日記』(幻冬舎)など他多数。 Instagram:@turehana1
日本には“夕涼み”という言葉があるように、気持ちのよい時間帯に涼をとりながら飲食を楽しむのは自然なことで、昔からやってきたことなんですよね。涼しくなってきた夕方からシュワッとスパークリングワインを片手に楽しむなんてとっても素敵です。 毎年夏は、涼しい部屋でゆるっとアペロを始めることが楽しみのひとつ。仕事を16時くらいに切り上げて、ダイニングやキッチン、テラスと、家の好きな場所で気軽に飲み始めます。夕方から飲み始めると22時くらいには眠くなってしまうのですがそれもよし。
アペロという言葉にとらわれずに、季節を楽しみながらワインを飲む時間と考えています。夏ならおつまみもハーブや柑橘類を使ってフレッシュにしたり、スパイスでピリッとさせたりすると季節を感じるアペロになります。
フランスの“時を楽しむ習慣”がアペロ。フランスに住む友人の家を訪れた時も当たり前のようにアペロが始まりました。夕方になるとお父さんはそわそわ、お母さんは料理を作りながらワインを飲みだす。そこには凝った料理はなくて、ワインも気軽なもので大丈夫。まるで会話とワインがあれば豊かな時間になることが分かっているかのようでした。
膝をつきあわせて真面目に話さなくてもいいし、立ち話でもいい。日本にあったやり方でアペロを取り入れていくとよいのではと思っています。
ツレヅレハナコさんの夏アペロタイムのおともは...
03 ツレヅレハナコさんが教える夏アペロレシピ
切って混ぜるだけの簡単なものから、ちょっと頑張って作る揚げものまで。ツレヅレハナコさんから夏アペロで楽しみたいお料理のレシピを教えていただきました。
Recipe1 夏野菜と塩ダラバジルのフリット
①塩ダラ2切れは3等分に切り、半分の厚さに切れ目を入れてバジルの葉を1枚ずつはさみ、小麦粉適量をまぶす。とうもろこし1/2本は実を包丁で削ぐ。ズッキーニ1/2本は3㎝の棒状に切る。
②ボールに小麦粉50g、ベーキングパウダー小さじ1/2、炭酸水1/4カップを混ぜ、①の塩ダラ、とうもろこし、ズッキーニを入れて衣をまぶす。中温(180℃)に熱した揚げ油でカラリとするまで揚げる。
③器に盛り、塩とカレー粉をお好みの割合で混ぜたものを添える。
Recipe2 ザジキと帆立&いくらのカナッペ
①きゅうり1/2本を粗くすりおろして水気を絞る。ディル4茎は茎をはずして刻む。帆立適量は薄切りにして白ワインビネガー、オリーブオイル各小さじ1/4と塩少々をまぶす。
②ギリシャヨーグルト100gに①のきゅうりとディル、にんにくのすりおろし少々、塩少々を加え混ぜてザジキを作る。
③バゲットに②のザジキを塗り、いくら、①の帆立、飾り用のディルをお好みの量をのせてオリーブオイルをかけ、帆立に粗挽き黒胡椒を適量ふる。
Recipe3 焼きナスとオクラのエスニックミントサラダ
①ナス4本はヘタの周りにぐるりと切れ目を入れ、天板に並べて、200℃のオーブンで15分ほど焼く。残りの5分でオリーブオイルをまぶしたオクラ6本を加えて焼く。
②①のナスが熱いうちに皮をむいて2㎝幅に切る。紫玉ねぎ1/8個は薄切りにする。ピーナッツ10粒はフライパンで軽く煎って粗く刻む。
③ボウルにナンプラー大さじ2、レモン汁1個分、砂糖小さじ1、赤唐辛子の輪切り1本分を混ぜ、②のナスと紫玉ねぎ、①のオクラを加えて和える。器に盛り、ミント3g、②のピーナッツをのせる。
Recipe4 鶏手羽のハニーナンプラーグリル
①鶏手羽先4本は骨の脇に包丁で切れ目を入れる。赤パプリカ1/2個は乱切りにする。
②保存袋にはちみつとナンプラー各大さじ2、酒とオリーブオイル各大さじ1/2、にんにくのすりおろし1/2片分を混ぜ、①の手羽先を入れて1時間以上漬ける(できれば一晩漬けると美味しい)。
③天板にオーブンシートを敷いて②の手羽先を並べ、190℃のオーブンで20分ほど焼く。残りの10分で手羽先の漬け汁にくぐらせた①の赤パプリカと万願寺唐辛子4本を加えて焼く。
Recipe1 カンパリスプリッツァー
①白ワイン、炭酸水、カンパリを2:2:1の割合でまぜる。
②お好みでオレンジを飾ったら完成。
Recipe2 白ワインモヒート
①ミント2gを入れて麺棒などでつぶし、ライムのくし切り1つ分を絞る。
②氷を入れ、白ワインと炭酸水を1:1で合わせ軽く混ぜたら完成。
このカクテルに使用したワインは...
サンタ・クリスティーナ・ヴェルメンティーノ
白
フルーティー&ライプ
偉大な名門アンティノリ家が手掛ける人気ブランドのヴェルメンティーノ。フレッシュさとミネラル感溢れる、爽やかな飲み心地が魅力。 詳細を見る
3.0
(4件)2023年
2,750 円
(税込)