あのひとの、特別な日に飲む「ハレ」ワイン、日常に馴染む「ケ」ワイン。
ワイン好きで知られるあのひとに、それぞれのワインと楽しみ方を語ってもらいました。
ファッションエディター・スタイリスト 1972年生まれ 東京都出身。大学卒業後、現・ハースト婦人画報社へ入社。雑誌『ヴァンテーヌ』の編集に携わった後、独立。現在は、ファッション誌、新聞、カタログを中心にエディトリアルやスタイリングをこなすかたわら、 トークイベントの出演や執筆業にも精力的に取り組む。2019年にはメディア『AMARC(アマーク)』を立ち上げ、「私らしい」をもっと楽しく、もっと楽にするために。ファッション、ビューティ、生き方のレシピを毎日お届けしている。
ワインは味わいが元々好きというのはあるんですが、私にとっては他者とのコミュニケーションの一つという認識が大きいかもしれないです。買うところからコミュニケーションが始まり、親しい友人との関係性を深めるために使うツールでもあり、ひとりで飲むときは内省できる、ベクトルが内にも外にも向くすごいツールだなと。
旅先に行ったときもワインをいただくことが多いんですが、必ず『tell me your recommendation if you would buy with your money』っていうんですよね。そうすると本当に喜んで教えてくれて!バルで隣に座った人とワインを飲みながら、「どこから来たの?」「日本だよ!」「そっか!サル―!(乾杯)」のようなやり取りもとっても好きです。
▼ケワイン
日常のワインは、パリやイタリアの人と付き合い方と似ているかもしれないですね。ランチからいただいたり、アペリティフで5時頃からいただいたりしています。中華や和食、イタリアン問わず、ワインの味がとにかく好きなのでお食事のときは必ず合わせていただいています。
ワインを飲む流れは、始めはシャンパーニュもしくはフランチャコルタ、スパークリングワインから行って、次はどのワインにするかはその日の気分次第。
ワインを買うときもスタッフの方に「私3000円くらいで探しているんだけどご自分が買うならどれがいい?」って聞いていて。ワインの楽しみがそこから始まっている感じがします。レストランではソムリエの方がいらしたら必ず「予算はこのくらいで、女性4人で、この後たぶんもう1本行くと思うんですよ!」とお伝えして、次に飲むワインを相談します。そうするとみなさん喜んで教えてくれるので、コミュニケーションを取りながらその場で選んでいく感じですね。それがとっても楽しいです!
▼ハレワイン
特別なときって何かのお祝いやお誕生日かと思うんですが、外へ食事へ行ったあと、私の自宅でチーズと生ハム、ちょっとおつまみを用意してという飲み方が多いです。そんなとき始めに開けるのが「チアーズ」とグラスを上げられるシャンパーニュやフランチャコルタ。特にテルモンやルイ・ロデレールのブリュット・ナチュール・ブラン フィリップ・スタルクが大好きで記念すべきときに開けることが多いですね。
家ではグラスを仕舞い込まず外に飾っています。「アベンジャーズ」と呼んでいて、一つずつ形が違うグラスたちです。シャンパーニュグラスは一式揃っているので、乾杯のあとは「じゃあ、次は白ワインだからお好きなグラス選んでください!」と言って選んでもらっています。
記念日に開けようと思って取っておくことも多いです。楽しみにとっておいてそれを飲むために頑張るというか!今はギフトでもらったクリスタルが眠っているので、近いうちにお祝いがあったら開けようかなと思っています。