ルイ・ロデレールの新たなシャンパーニュ「コレクション」の魅力

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公開日 : 2021.9.27
更新日 : 2023.11.22
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ルイ・ロデレールの新たなシャンパーニュ「コレクション」の魅力

世界No.1シャンパーニュメゾンに君臨する「ルイ・ロデレール」。この度、35年ぶりに新たなスタンダード・キュヴェをリリースします。


これまで愛されてきた「ブリュット・プルミエ」から深化を遂げた「コレクション」。


何が変わったのか、ルイ・ロデレールの挑戦心とともにお伝えします。

目次

「リスク」を「個性に」

ジャン・バティスト・レカイヨン

次のステージへの挑戦。気候変動に対応して、品質を更に高めブリュット・プルミエの強みを一段高いレベルへ引き上げ表現することがコレクションの本質です。


と、栽培・醸造責任者のジャン・バティスト・レカイヨン氏は語ります。


ワイン造りの北限であるシャンパーニュ地方では、ブドウが完熟することが難しくその年の気候によってブドウの出来に差が出ることもしばしば。


多くの生産者は味わいに差が出ないよう、その年のブドウで造ったワインに複数年のワインがブレンドされたリザーヴワインを調合しています。そうすることでスタンダード・キュヴェの品質の一貫性を保つだけでなく、生産量も担保することができるのです。


しかしこのヴィンテージ差によるリスクを「個性」と捉えたのがルイ・ロデレール。


新たなスタンダード・キュヴェに刻まれたナンバーは1776年のメゾンの設立以降、何度目に収穫したブドウをベースワインとして用い、ブレンドしたかを示しています。

初リリースとなる今回は“242”の数字がラベリングされます。

コレクション242

ではなぜ、ナンバーを刻むのか……。


それは1回のブレンドの“アート”に目を向けてほしいというルイ・ロデレールの信念が込められています。


スタンダード・キュヴェでありながら、毎年“同じワイン”を造ることを目的としておらず、明確なルイ・ロデレールのスタイル(フレッシュ、フィネス、複雑さのバランスがとれていること)の中で、その年によって最良のバランスを造り上げていきます。


数字という記号を用いて、一つのブレンドが今も、そして熟成を経た後でも表情を変えながら楽しめるシャンパーニュであることを表現したいのです。

ルイ・ロデレールだからできること

ヴィンテージ差を個性と見出したスタンダード・キュヴェの誕生は簡単なことではありません。


これまで培ってきたノウハウが掛け合わさったことで実現につながりました。


ポイントはブドウの品質、贅沢なブレンド、気候変動の三つです。

徹底した品質へのこだわり

ブドウ_ルイ・ロデレール

シャンパーニュ地方は冷涼なため病害リスクも高く、実施するには高いハードルとなるビオディナミ栽培。


しかし、ルイ・ロデレールは「自然の力が大きな要素」だと考え、2000年以降、あえて手間もコストもかかるビオディナミによる栽培を行っています。


これにより、ブドウ樹の生命力が強くなり、ブドウの熟度が格段に向上。安定的に高品質なブドウが収穫できるようになりました。


また、ルイ・ロデレールは畑の格付制度が実施される半世紀も前から畑の購入をしていたためシャンパーニュの中でもトップクラスの畑を所有しており、242haを超える自社畑で作られるブドウが基盤になっています。


そして、コレクションに使われるブドウはブリュット・プルミエ同様、20~30%は契約農家が育てたブドウですが、コレクションの取り組みから、この契約農家をサポートするチームを結成し、テロワールにあった栽培方法や収穫時期を細かく指導しています。


これまでルイ・ロデレールで培ったノウハウを伝えることで、更なるブドウの品質向上につながったのです。

ロデレールスタイルの追求

ワイングラス_ルイ・ロデレール

ヴィンテージの個性を大切にしながら、ロデレールスタイルを表現するために、ブレンドにもこだわります。


全体の45%ブレンドされるリザーヴワイン。フレッシュさを保つために大きなステンレスタンクで2012年以来毎年ワインを継ぎ足して熟成を積み重ねてきたリザーヴワインを35%使用し、そこに伝統的なオークの大樽でヴィンテージごとに分けて熟成させたリザーヴワインを10%ブレンドさせます。


ブリュット・プルミエよりもこの比率を高めることで更なる複雑味をもたらしているのです。


これも多くのリザーヴワインを持つ、ルイ・ロデレールだからこそできること。


贅沢にリザーヴワインを使用することで、フレッシュ、フィネス、複雑さのバランスがとれたロデレールスタイルとなります。

気候変動も追い風に

ブドウ畑_ルイ・ロデレール

多くの生産者を悩ませる地球温暖化。ワイン産地の北限であるシャンパーニュ地方にとっては追い風にもなっています。


50年前と比べ平均気温が約1℃上昇したことで、以前よりブドウが育ちやすい環境になっているのです。


このように他の造り手には真似することのできない要素と外部要因が掛け合わさり「コレクション」の誕生に結び付きました。

変化を受け入れながらさらに変化する

ブドウ畑_ルイ・ロデレール

この挑戦はルイ・ロデレールにとって大きな1歩となります。


マルチヴィンテージのシャンパーニュを識別するという概念が、シャンパーニュの常識ではまだ深く理解が浸透していないことも承知の上の挑戦です。


それでも一つ一つのヴィンテージに光を当てることを始めたルイ・ロデレール。


変化を受け入れながら、さらなる高みを目指してさらに変化を遂げようとしているのです。


あらゆる称賛を手にしながらもおごることなく最高傑作を追い求める姿を、新スタンダード・キュヴェ「コレクション」から感じることができるでしょう。

ルイ・ロデレール コレクション 242 / ルイ・ロデレール

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