スパークリングワインのラベルに、「ブラン・ド・ブラン(Blanc de Blancs)」と「ブラン・ド・ノワール(Blanc de Noirs)」という文字を見かけたことはないでしょうか。実はこれ、スパークリングワインのタイプを表しています。
同じスパークリングワインだけれど、全く味わいの違うブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワール。今回は両者の違いを簡単に説明します。あなたはどっち派?
目次
ブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワールって何?
そもそも、スパークリングワインのラベルに見られるブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワールは、スパークリングワインの種類を表す用語です。
ブラン・ド・ブランは、白ブドウだけで造られたスパークリングワイン。ブラン・ド・ノワールは、黒ブドウのみで造られたスパークリングワインということを示しています。
どちらも元々はフランス・シャンパーニュのラベル表示に使われていた言葉で、ブラン・ド・ブランはフランス語で「白の白」、ブラン・ド・ノワールは「黒の白」という意味です。
黒ブドウから造られたスパークリングワイン、というのには違和感があるかもしれません。しかし、色素を含む果皮を加えずに果汁だけを発酵させることで、黒ブドウからも白ワインのような色調のワインを造ることが可能なのです。
ブラン・ド・ブランの特徴
ブラン・ド・ブランは白ブドウのみから造られるスパークリングワイン。特定のブドウを使用しなければならないなどの規則はありませんが、世界中のスパークリングワインで使用されているシャルドネ100%であることが多いです。
ブラン・ド・ノワールと比較するとスッキリ辛口な味わいで、白ブドウならではの柑橘系の香りやシャープな酸味が魅力。
高い酸味が口の中をリフレッシュさせてくれるので、特別ボリューム感のある料理でなければ、前菜からメインまでオールマイティにパートナーを務められます。
その中でも塩味の効いたスモークサーモンや前菜、レモンなどの柑橘をしぼった生牡蠣、アンチョビを添えた料理など、魚介類との相性は最高です。
ブラン・ド・ブランの商品一覧
ブラン・ド・ノワールの特徴
ブラン・ド・ノワールは黒ブドウのみで造られたスパークリングワイン。シャルドネと同様に、スパークリングワインによく用いられるピノ・ノワール100%であることが多いです。
ブラン・ド・ブランとは対照的に、重厚な味わいで飲み応えのあるワインが多く、黒ブドウがもつ華やかなアロマと豊潤な味わいが特徴。
しっかりとしたボディが味わいの強い料理でも受け止めてくれるため、同じくしっかりとした味わいの濃厚なソースを使った料理や醤油ベースの味付けをした肉料理とも相性抜群です。
シンプルに魚料理と相性の良いさっぱりブラン・ド・ブラン、肉料理とマッチする芳醇なブラン・ド・ノワールと覚えても良いかもしれません。
1本目はブランド・ド・ブランで、2本目にブラン・ド・ノワールで食事を通してスパークリングワインという楽しみ方も出来ます。スパークリングワイン好きの方は試してみてはいかがでしょうか。
ブラン・ド・ノワールの商品一覧
おすすめのブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワール
ブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワールを飲んだことのない方にオススメの銘柄をご紹介します。
ラ・グラス・ダルファエル・グラン・クリュ ゼロ・ドサージュ / フィリップ・グラヴィエ
詳しくはこちら
ほぼ全てのキュヴェをブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%)で造っている注目のレコルタン・マニュピラン(注1)、フィリップ・グラヴィエ。
こちらの「ラ・グラス・ダルファエル・グラン・クリュ ゼロ・ドサージュ」は、全てグラン・クリュの47区画で育てたシャルドネを、それぞれの個性を見極めてブレンドしているという驚きの1本。
ゼロ・ドサージュ(注2)だからこそ、力強い酸やミネラル感にふちどられた、「これぞブラン・ド・ブラン!」というフレッシュな味わいがストレートに感じられます。
(注1) 自社畑で収穫したブドウを使用し、醸造も手掛ける生産者のことで、多くが小規模生産者。生産量も少ないため、人気の高いメゾンのシャンパーニュは入手が困難なことも。 (注2) 糖分を加えていないスパークリングワインのこと。
ポール・デテュンヌ ブラン・ド・ノワール / ポール・デテュンヌ
詳しくはこちら
「ピノ・ノワールの聖地」アンボネイ村のブドウを100%使用し、最高品質のシャンパーニュを造り続けるポール・デテュンヌ。
特に、ポール・デテュンヌの真髄とも言えるブラン・ド・ノワールは、ピノ・ノワールのコクと力強さが楽しめます。
赤系果実のコンフィやハチミツの香り、芳醇な味わいでブラン・ド・ノワールの魅力溢れる1本です。
まとめ
スパークリングワインの多くが白ブドウと黒ブドウをブレンドして造っているからこそ、ブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワールは個性的であり、それぞれ対照的な存在。
夏には爽やかなブラン・ド・ブラン、冬には温もりが感じられる芳醇なブラン・ド・ノワール、と適したシーンもお料理も真逆です。シチュエーションに合わせて上手に飲み分けられると良いですね。
ブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワール、あなたはどちら派ですか?