イタリアを代表する白ワインと言っても過言ではない「ソアヴェ」。フレッシュで爽やかな味わいはいつもの食卓に寄り添い、デイリーワインに欠かせません。
今回は、そんなソアヴェの特徴をご紹介します。
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ソアヴェとは?
ソアヴェとはイタリア北東部、ヴェネト州のソアヴェ地区で栽培されたガルガーネガ種から造られる白ワインです。
「心地良い」、「気持ちが良い」という意味を持つ名の通り、ソアヴェの味わいは爽やかで飲み手に心地良さを与えてくれます。
色合いは緑がかった麦わら色で、フレッシュな柑橘系果実の香りと、ミネラル感を楽しめます。
清涼感のある酸味と後味のほのかな苦味が全体を支えるフードフレンドリーな白ワインです。
またソアヴェはほとんどが辛口のスティルワインですが、ソアヴェDOCでは発泡性も認められているほか、ブドウを陰干しして造る甘口ワインもDOCGの認定を受けています。
産地
ソアヴェの産地は「水の都」ベネチアで有名なイタリアのヴェネト州。このヴェネト州の西部にあるソアヴェ地区で造られる白ワインがソアヴェと呼ばれます。
海に面していること、イタリア最大の湖ガルダ湖があることからヴェネト州は水源が豊富です。
ソアヴェ地区は、火山性土壌に石灰質土壌が混ざる土壌で、そこからフレッシュで酸味が強くミネラル感豊富なワインとなります。
ヴェネト州について
ソアヴェとソアヴェ・クラシコとの違い
平野部に広がる産地で造られるソアヴェDOCと、モンテフォルテ・ダルポーネ村の背後に広がる丘陵地帯で造られるソアヴェ・クラシコDOCに区別され、味わいにも違いが生じます。
ソアヴェは、フレッシュ&フルーティーでシンプルに今飲んで楽しめる味わいなのに対し、ソアヴェ・クラシコは、熟成にも耐えうる芳醇な香りとコクのある味わいです。ソアヴェ・クラシコは、良質な土壌からのミネラル感やブドウが成熟された甘い香りが漂い、余韻も長く留まります。
歴史
ソアヴェがDOC認定されたのは1968年ですが、ワイン造りの歴史は古代ローマ時代にも遡り、古くから品質の良さが認められていました。
一時期はその人気の高さゆえにソアヴェの生産地域が拡大され、大量生産されたことにより品質が低下しました。しかしその後、品質を見直すために若い醸造家によって、その質の更なる向上が図られるようになり、個性豊かなソアヴェが生まれるようになりました。
2016年には、イタリアのワイン産地としては初めて「歴史的価値のある田園風景」に認められました。
品種
ソアヴェDOCは、ガルガーネガ(Garganega)という白ブドウ70%以上に、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ、ピノ・ビアンコやシャルドネなど30%までのブレンドが認められています。
ガルガーネガは少なくとも1000年以上前からソアヴェの丘陵地帯で栽培されている品種で、イタリアで最も古いブドウ品種の一つです。
ヴェネト州を代表とするブドウ品種ですが、ガルガーネガにとってソアヴェ地区の栽培条件が良く最高の状態に仕上がります。ミネラル感と酸味に溢れた味わいが特徴です。
相性の良い料理
ソアヴェの産地であるヴェネト州は水源が豊富なため、農業や漁業が盛んに行われ野菜や魚介類が多くとれます。日本と同じく米もよく消費される産地です。
ソアヴェの味わいの違うタイプを楽しむために、料理もワインによって組み合わせを楽しみましょう。
フレッシュなソアヴェには、新鮮な魚介のカルパッチョなどシンプルな料理を。
コクのあるタイプには、バターを使用した魚介のソテーや、鶏など淡泊な肉料理を。
甘口のソアヴェには、デザートワインとしてスイーツやブルーチーズを合わせても相性の良い組み合わせです。
ヴェネト州の料理の一つに、グリーンピースと米を煮込んだリゾット「Risi e bise(リージ・エ・ビージ)」があります。シンプルなリゾットは、日本人の口にも合うやさしい味わいの家庭料理で、ソアヴェにもピッタリです。
まとめ
ワイン大国イタリアを代表する白ワイン、ソアヴェ。ソアヴェの魅力は、飲み手にリラックス感を与え、心地良くさせてくれる包容力です。
米や野菜、魚介を使用した料理との相性が良く、和食に慣れ親しんだ日本人の口にも合いやすい白ワイン。ソアヴェの特徴である爽やかな酸味と、ほのかな苦味をぜひお楽しみください。
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