バルベラはイタリア国内で愛される黒ブドウ品種。イタリアの品種と言えばサンジョヴェーゼやネッビオーロが有名ですが、バルベラも引けを取らない存在です。
ここでは、そんなバルベラについて品種の特徴から相性の良い料理までをご紹介します。
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バルベラの特徴
種類 | 黒ブドウ |
主な産地 | イタリア・ピエモンテ州 |
香り | チェリー、スミレ |
味わい | 果実味たっぷり、しっかりとした酸味、ライトボディからミディアム |
バルベラは、イタリアの北西に位置するピエモンテ州が原産と言われる黒ブドウ品種です。ピエモンテ州の他にはロンバルディア州やエミリア・ロマーニャ州、プーリア州、など広くイタリアで栽培されています。
暑さにも寒さにも比較的強く、収量が多く生産性が良いのが特徴です。18世紀末に襲ったフィロキセラ禍では大きな被害を受けたネッビオーロに代わって重宝されました。
味わいは果実味たっぷりで渋みがやさしいライトボディからミディアムボディに仕上がります。ネッビオーロから造られるバローロやバルバレスコと比較して安価なバルベラは、地元ではデイリーワインとして愛されています。
ちなみにイタリア語のブドウ品種はほとんどが男性名詞ですが、バルベラは女性系の「ラ・バルベーラ」と呼ばれる珍しい存在です。
代表的なワイン産地
バルベラは前述したようにイタリア・ピエモンテ州が原産のブドウ品種と言われています。中でもD.O.C.G.バルベラ・ダスティとD.O.C.バルベラ・ダルバが有名です。
バルベラ・ダスティは、バルベラ・ダルバと比べると一般的に色合いが薄く、果実味は控えめで、より長期熟成に耐えうるワインとなります。
対してバルベラ・ダルバは早くから楽しめるのが特徴。バローロやバルバレスコの生産者が造ることが多いので、醸造技術が安定したクオリティの高いワインに出会えます。
また、ロンバルディア州やエミリア・ロマーニャ州などイタリア全土に広がっているほか、隣国のスロヴァキアでも栽培されています。
そしてネッビオーロと同じようにイタリア国外にも広がっています。南アフリカやオーストラリア、アメリカ・カリフォルニアなどが一例です。今後、これらの地域のバルベラに注目してみても面白いかもしれません。
料理との相性について
バルベラは昔からイタリアの家庭料理と一緒に親しまれてきました。お肉料理を中心とした素朴な家庭料理とよく合います。
そして、ピエモンテ州の郷土料理であるカルネ・クルードとのペアリングが有名です。これはピエモンテ牛の生肉を刻んだものにレモンや塩をかけたシンプルな前菜で、いわゆる「生肉のタルタル」です。ジューシーなお肉がバルベラの程良いタンニンに馴染みます。
また、ピエモンテの名産である白トリュフともよく合います。黒トリュフに比べて濃厚な動物性に近い香りを持つ白トリュフは、リゾットやパスタの上に生のままかけられることも多く、チーズフォンデュと合わせることもあります。特にアルバという地域の上質なバルベラのワインがよく合うとされています。
おすすめのワイン
最後に、ぜひ一度お試しいただきたいバルベラのワインをご紹介します。
こちらは100年の歴史を持つ老舗ワイナリーが手掛けるバルベラ・ダルバ。綺麗な酸とピュアな果実味が感じられる親しみやすいワインです。
バルベラを使ったワインが実際どんな味わいなのか、体感するにはうってつけの1本でしょう。
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まとめ
地元の人に愛されるデイリーワインのイメージが強いものの、高品質なワインも多く生産されているバルベラ。
品種の強さやヴィンテージによる影響が比較的少ないために、年を問わず安定したクオリティのワインを楽しむことができます。
イタリアの赤ワインが飲みたいと思った日には、ぜひバルベラをチョイスしてみてくださいね。
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参考:『2019 ソムリエ協会教本』一般社団法人日本ソムリエ協会 谷宣英『ワイン テイスティング バイブル』ナツメ社