ワインの顔でもある、ワインボトルの「ラベル」。ラベルは、そのワインの味わいや特徴をイメージする重要なものです。
威厳を醸し出しているラベルもあれば、思わず手に取りたくなるポップなラベルまで、様々に存在します。
今回は、ラベルを読み解く基礎知識と、実は選びやすい新世界(ニューワールド)のラベルの読み方を説明します。
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ワインのラベルに書かれていること
ラベルに表示される情報は、国ごとの伝統・ワイン法などの規制によって定められています。主には、「いつ・どこで・誰が」造ったワインかという基本的な情報が記載されています。
・ヴィンテージ(ブドウの収穫年)
・生産国・原産地名
・生産者
・アルコール度数・内容量など
最も大きな文字がワインの名前になることが多く、生産者名や品種名、あるいは原産地名が表示されています(裏ラベルに書かれていることもあります)。
ラベルに記載されている情報からある程度の味わいを推測できる為、ラベルはワイン選びには欠かせないものです。中でも味わいが想像しやすい「品種表示」に関しては、表示があるものとないものが存在します。
旧世界と新世界のラベルの違い
旧世界(フランス・イタリアなどヨーロッパ各国)、新世界(アメリカ・オーストラリア・日本など)のラベルを比べてみましょう。
旧世界のラベル
ラベルはフランス語で「エチケット」と呼ばれます。エチケットには、大小様々な文字が細かく表示されているため、ワイン選びのヒントとなる品種はどこに書かれているのだろうと悩んでしまいがちです。
旧世界のラベルには、品種ではなく「原産地のみ」が記載されていることがよくあります。原産地から品種を特定する知識が必要なので、ワイン初心者にはハードルが高くなりますよね。
ラベルを見ただけでは分かりづらいため、店頭では品種名や味わいなどの説明を見たり、ソムリエに尋ねたりしながら好みのワインを見つけ出してみてください。
新世界のラベル
一方で、新世界のラベルは収穫年や産地に加え、ワインの品種まで書かれていることが多くわかりやすいです。
ラベルの雰囲気もポップで現代風なデザインのものが多く存在し、旧世界と比べると、文字も少なくカジュアルな印象です。
このような違いの要因は、各国のワイン法や品質分類に見られます。
旧世界は伝統と規制によって事細かにラベル表示されている場合が多く、新世界は原産地や収穫年・品種などを「○○%以上で表示できる」というルールが国によって存在しています。そのため、ラベル表示も分かりやすく、深い知識が無くても手に取りやすくなります。
ヴァラエタル・ワイン(品種表示ワイン)
好みのワインを探す手がかりになる品種が、大きく分かりやすく表示されている事が多い新世界のワイン。
このようなラベルにブドウ品種が表示されているワインをヴァラエタル・ワインといいます。ラベルに「Chardonnay」「Cabernet Sauvignon」など、単一品種が表示されているワインのことを指します。
品種が1種類のみ書かれているワインもあれば、オーストラリアなどのワインを見てみると品種が併記されている場合もあります。こちらはヴァラエタル・ブレンドワインと言われます。
ワイン法によって、複数のブドウ品種が使用されている場合は、比率が高い順に併記し表示されることになっています。このようなヴァラエタル・ワインは、とても分かりやすく選びやすいのでワイン初心者にはありがたいですよね。
まとめ
ワインラベルを読むことは難しいと思いがちですが、新世界のラベルは初心者にも分かりやすく、そんなカジュアルさも魅力の一つです。
ラベルの読み方を知ると、ワイン選びが楽しくなり、普段選べなかったワインも手に取れるようになります。
様々な国ごとのラベルを見ながら、ワイン選びを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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