イギリスの専門誌『ドリンクス・インターナショナル』の「世界で最も称賛されるシャンパーニュ・ブランド2024」において、名だたるメゾンを抑え5年連続で第1位に選ばれたシャンパーニュ・メゾン、ルイ・ロデレール。

そんなルイ・ロデレールが、カリフォルニアの中でも、冷涼な産地の1つアンダーソン・ヴァレーにて、100％自社畑のブドウでワインを造るという志を持ち、設立されたのがロデレール・エステートです。ルイ・ロデレールが持つ伝統的なワインメイキングのテクニック、飽くなきクオリティ主義がそのまま受け継がれ、シャンパーニュに劣らない上質なスパークリングワインを生み出しています。

カリフォルニアワインの産地として特に有名なのはナパ・ヴァレーやソノマ・コーストですが、ロデレール・エステートがワイン造りを行っているのは、カリフォルニア州北部メンドシーノ・カウンティに位置するアンダーソン・ヴァレー。

この場所は、水はけの良い土壌であるだけでなく、一帯を走る川が太平洋に向かって通っている影響で、冷たい海風がこの川を渡り、雲や霧が渓谷に流れ込みます。このことから、カリフォルニアでも特に冷涼な産地の1つとなり、スパークリングワインに用いられる高い酸味を保持したブドウを栽培するのに適した土地となったのです。

また、有名ワイン評価誌ワイン・スペクテーターは、アンダーソン・ヴァレーのことを「カリフォルニアの隠れた銘醸地」と絶賛。ロデレール・エステートについても「アンダーソン・ヴァレーにおけるロデレール・エステートは、精密なブドウ栽培・ワイン醸造の技術を通して、安定した存在感をみせている。」と記載しています。

そんなアンダーソン・ヴァレーに位置するロデレール・エステートの畑は、設立当初から変わらず全て熟練のスタッフによって隅々まで手入れが行き届いた自社畑。これは農家が畑を所有し、ワイナリーはブドウを買い付けることが一般的であった当時のカリフォルニアにおいては異例のことでした。現在も変わらず自社畑から、シャンパーニュのように酸がしっかりと乗ったスパークリングワインを手掛けています。

ロデレール・エステートを代表するのは、スタンダード・キュヴェであり看板ワインでもあるカルテット・アンダーソン・ヴァレー・ブリュットと、その上級キュヴェにあたる特別なワイン、エルミタージュ・ブリュット。シャンパーニュのトップメゾン、ルイ・ロデレール伝統のテクニック、飽くなきクオリティ主義がそのままカリフォルニアの地に持ち込まれ、シャンパーニュに劣らない、上質なスパークリングワインが生み出されています。

ロデレール・エステートが生み出す高品質なスパークリングワインは、世界中で高い評価を受け、数々の賞を獲得しています。特にフラッグシップキュヴェであるエルミタージュ・ブリュットは、ワイン・エンスージアストの2013年度版トップ100において、2004年ヴィンテージが世界第1位という快挙を達成。さらに、ワイン・スペクテーターの2019年度版トップ100においても、2012年ヴィンテージが見事第5位を獲得しました。もはや伝説的とも言える、確固たるクオリティの高さを誇る逸品なのです。

エルミタージュ・ブリュットには、自社で所有する広大な畑から良質なブドウだけを厳選し、一番搾りのフレッシュな果汁だけを使用。雑味がなく純度の高い澄み切った果汁を使用することで、不要なタンニンや色素の抽出を抑え、ワインの品質を高めています。

そして、もう1つの大きな特徴が、贅沢にリザーヴワインをブレンドすること。実はラベルには単一ヴィンテージと表記されていますが、その年に収穫されたブドウで仕込んだワインに、専用のフレンチオークの大樽で3～6年以上熟成された、良年のリザーヴワインを贅沢に加えています。フランスでは、他のヴィンテージのワインが使用されている場合「NV＝ノンヴィンテージ」と名乗らなければならないため、単一ヴィンテージが表記できるのは、カリフォルニアで造られているからこそ。

こうして本家ルイ・ロデレールのテクニックを存分につぎ込み生み出されるワインは、きめ細かい泡が長く立ち上り、ローストしたヘーゼルナッツの香ばしいアロマや、複雑味溢れる豊かな果実味ときれいな酸味、ドライなフィニッシュが調和した味わいです。