イタリア三大銘酒としてバローロやバルバレスコと並ぶ高級ワイン、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。単一品種の可能性を追求しているモンタルチーノは、ピエモンテに続き世界的トレンドでもある「ネクストブルゴーニュ」の一角として近年注目されています。ブルネッロが近年注目される理由は、モンタルチーノ特有のテロワールにあると言えるでしょう。地球温暖化に伴い、世界的に冷涼な気候が注目を集めているのはご存知の方も多いはず。丘陵地が続くモンタルチーノには標高120m～650mの場所に畑が広がっており、昼と夜の気温差、そして風が吹き込むことで冷涼な気候が保たれています。そのため、クラシックで優美なブルネッロが造られるようになりました。

また加えて異なる地質時代に形成されたため、多様な土壌が広がることも特徴。1970年代にはたった20軒ほどしかなかったワイナリーが、現在では約200軒まで増加したことも相まって、モンタルチーノの特徴をブルゴーニュのように表現しようとする生産者が多くなりました。まさにブルゴーニュやバローロ愛好家必見の産地と言えるのです。

今回のイベントでは、そんなブルネッロ・ディ・モンタルチーノの真髄に迫ります。

（※イベント詳細は、ページ下の「関連するイベント」よりお進みください）

ピエトロ―ゾは、現在ワイナリーを率いるジャンニ・ピニャッタイ氏の祖父である、ドメニコ・ベルニ氏が「品質の伝わる魂のこもったサンジョヴェーゼ」を造りたいとの思いから始まりました。

ワイナリーは、ジャンニ氏の家族4人を中心に運営されており、ジャンニ氏と息子のアンドレア氏がワインメイキングを、妻のチェチリア氏が経営を、娘のグロリア氏はホスピタリティを担当。「ワイン造りはパッションが大切」という信条をジャンニ氏は持っており、創業当初より同じスタイルを守っており、流行に左右されることがない一貫したワイン造りを続けています。

【テイスティングワイン】

（イタリア/トスカーナ）赤　ボトル販売価格：11,000円（税込）

ピエトローゾのスタイルが最もよく表現された1本。区画ごとにブドウを収穫しそれぞれ発酵、熟成を行った後にブレンドすることで造られており、平均樹齢25年の樹から成るものを使用。新樽比率20%のフレンチオークで約6カ月、スラヴォニアンオークで約30カ月熟成した後、12カ月瓶内熟成してリリースされます。

レッドチェリーやフランボワーズなどの赤系果実の美しいアロマに、赤バラやリコリスなどのフロールな香り。凝縮感のある果実味が広がり、柔らかいタンニンが上品さを演出。酸味がワイン全体を引き締め、余韻にはスミレや赤系果実を思わせるエレガントな風味が長く続きます。

カナリッキオ・ディ・ソープラは1962年に創業し、今日までのブルネッロ・ディ・モンタルチーノの発展に大きく貢献したワイナリーのひとつ。1967年にはブルネッロ・ディ・モンタルチーノ協会を創設するなど、ブルネッロの歴史上でも常に重要な位置に存在する名門です。

醸造では50年以上に渡りエレガンスの探求を使命としており、伝統を守るために積極的に醸造に新しい技術を取り入れるなど革新を取り入れています。その品質はとても高く、エレガンスの極みとも言えるワインを手掛けており、評価誌からも非常に高い評価を獲得。熟成ポテンシャルも高く、毎年リリースされる度に注目を集めています。

【テイスティングワイン】

（イタリア/トスカーナ）赤　ボトル販売価格：13,200円（税込）

カナリッキオ・ディ・ソープラの代名詞とも言える1本で、彼らのテロワールの概念の本質を表わしています。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノがDOCに認定された1966年にファーストボトルが生産されました。ブドウはクリュ・カナリッキオとクリュ・モントゾーリのブドウを巧みにブレンド。2つの畑は気候は似ていますが土壌が異なっているため、お互いを補完し合い個性が溶け合うように手掛けていることが特徴です。

クランベリーやプラムのアロマと、クローヴ、チョコレートの香り。豊かな果実味を備えたフルボディで、ベルベットのような滑らかさと美しい輪郭、フィネスが魅力。2018年はリゼルヴァが生産されなかったため、秀逸な区画のブドウ果汁もこのワインに使用。より濃密で素晴らしいバランスを持つ魅力的なワインに仕上がっています。

伝統派ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを代表するワイナリー、ポッジョ・ディ・ソット。ガンベロ・ロッソでは幾度も最高評価のトレ・ビッキエリを受賞し、イタリア赤ワインのNo.1にも輝いた実績を誇る造り手です。非介入主義の栽培・醸造と、昔ながらの大樽を用いた長期熟成という伝統的製法により生み出される、透明感があって優美なスタイルは、国内外のワインラヴァーを魅了し続けています。

【テイスティングワイン】

（イタリア/トスカーナ）赤　ボトル販売価格：25,300円（税込）

こちらのブルネッロはソットが誇るフラッグシップキュヴェ。過去にはイタリア赤ワインのNo.1に選ばれた実績を誇ります。ブドウは平均樹齢は20～25年ほど、手摘みでにて収穫されたブドウは、収穫の段階とワイナリー内で複数回にわたる厳密な選果が行われます。発酵には、2018年ヴィンテージより新たに導入された厳選された酵母を使用。30hLのスラヴォニアンオーク樽にて約36カ月間熟成されます。

熟したチェリーやカシス、ワイルドベリーなどの果実のアロマに、赤バラ、セージなどのニュアンス。ソフトでピュアな果実味が広がり、シルキーなタンニンがワインに骨格を形成。透明感のある酸がワインにエレガンスを与え、優雅な風味が長く続きます。