みなさま、こんにちは！

大名古屋店の鎌田です。

突然の質問から入らせて頂きましたが、サンジョヴェーゼと言えばイタリアを代表する黒ブドウでございます。現地のソムリエに言わせれば「イタリア人の身体にはサンジョヴェーゼの血が流れている」とのことで、イタリアワインを飲む上では絶対に外せない品種のひとつでもあります。

それだけに日本のワインラヴァーの方にも、とても人気があり長く親しまれてきました。

さて、このような問いかけをすれば、みなさま頭の中で手が挙がっていることかと思いますので、さっそくお答えしてまいりましょう。

「キャンティ・クラシコ」

やっぱりまずはこの産地ですね。クラシコの名を持つように伝統に支えられた名醸地でございます。この産地からワインを好きになったという方も多いのでは？そして、もう１つ

「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」

イタリア三大銘酒のひとつにも数えられる偉大な産地。ここも外せませんよね。サンジョヴェーゼ・グロッソと呼ばれる他よりもちょっと大きな実をつけるタイプのブドウを使うのが特徴的です。

いずれも中部イタリア、トスカーナ州を代表するサンジョヴェーゼの名産地。

では、ここに続く産地がまだまだあることはご存じでしょうか？

ワイン産地も多様性の時代。

今回はまだ見ぬ名醸地との出会いをぜひお楽しみ下さいませ。

ブドウ品種の起源は諸説ありますが、サンジョヴェーゼがしっかりと根付き、そのポテンシャルを最大限に発揮する場所がトスカーナであることに異論はないでしょう。

果皮が薄く、雨の多い土地では病気になりやすいサンジョヴェーゼにとって地中海性気候の影響を大きく受ける乾燥した大地が理想の栽培地となることは極めて理に適っています。

よく熟したサンジョヴェーゼは高い酸味と渋みをあわせ持ち、スミレや赤いベリーの香りが食欲を誘う美しい赤ワインとなります。

先にワインも多様性の時代であることについて触れましたが、ワインにとっての多様性とは何でしょうか？

それは、あなたの好きな味が必ず見つかることであると私は定義します。

では、そんな定義を前提にここで２本のワインをご紹介させていただきます。

■ ヴィーノ･ノビレ･ディ･モンテプルチアーノ

税込：3,960円

生産者：ラ・ブラチェスカ (アンティノリ)

産地：イタリア　トスカーナ

品種：プルニョーロ・ジェンティーレ（サンジョヴェーゼ）、メルロ

イタリアの偉大なワインメーカーが銘醸地モンテプルチアーノで造るワイン。熟度の高い果実味と溌剌とした酸、タンニンとのバランスの取れたエレガントな1本。

１本目の産地はヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノでございます。

長い名前ですが日本語に訳すと「モンテプルチアーノの高貴なワイン」とひじょうにシンプルです。歴史は長く14世紀にはその名声が確立されていたと伝わっています。

優れたサンジョヴェーゼの産地ながら日本での知名度がいまひとつなのは、同じイタリアにモンテプルチアーノという"ブドウ品種"があるからでしょうか…ちょっと紛らわしくはありますが産地のほうのモンテプルチアーノも銘酒揃い。ぜひ覚えておいて下さいませ。

■ モレッリーノ・ディ・スカンサーノ リベオ

税込：2,970円

生産者：ロッカペスタ

産地：イタリア　トスカーナ

品種：サンジョヴェーゼ、アリカンテ

南トスカーナ注目産地の新鋭による、「モレッリーノ・ディ・スカンサーノの試すべきワイン」。フレッシュで親しみやすく瑞々しいスタイル。

続く2本目はモッレリーノ・ディ・スカンサーノです。トスカーナでも最も南に位置するサンジョヴェーゼの産地で他のエリアと比較してかなり温暖であることが特徴。しっかりとした果実味がお楽しみ頂ける個性的なワインが造られます。

いずれ劣らぬ4つのエリアですが同じトスカーナでありながら個性は大きく違うのが面白いところ。

キャンティのワインはサンジョヴェーゼ本来の個性が全面に出た軽やかな味わい。

ブルネッロは長期熟成規定がもたらす圧倒的な深みと複雑性。

ヴィーノ・ノビレはミネラルをしっかりと感じさせる固さがあり、モッレリーノには濃厚でどっしりとした地に足の着いた個性があります。

同じエリア、同じ品種でもここまでの多様性が出るのがワインの面白さ。

いかがですか？？ あなたの好きな味が見つかる気がしてきたのではないでしょうか？

今月は上記でご紹介した２本のワインを飲み比べセットとしてご用意しております。

意外なサンジョヴェーゼの魅力にぜひハマってみて下さいね。

ご来店、心よりお待ち申し上げております。