アンティノリの歴史が始まったのは1385年。26代に渡って一度も途切れず家族経営を続けています。

数あるワイナリーの中でも、ここまで長く続く家族経営は非常に稀。

土地と人の記憶が積層した、まさに文化財的ワイナリーとも言える存在です。

アンティノリの歴史を語る上で外せないのが、「スーパータスカン」の誕生。

1971年、彼らは革新的なワイン「ティニャネロ」を発表し、後のスーパータスカンムーブメントの先駆けとなりました。

法律や伝統に縛られず、「本当に美味しいワインとは何か」を問い続けるその姿勢は、世界中の造り手に影響を与えました。

またアンティノリはイタリア各地の優れた土地にワイナリーを展開しているのも魅力のひとつ。

主な地域とその代表銘柄を一部ご紹介いたします。

■トスカーナ / キャンティ・クラシコ：ティニャネロ、ヴィラ・アンティノリ等

■ウンブリア：カステッロ・デラ・サラ等

■プーリア：トルマレスカ等

■ピエモンテ：プルノット

■ロンバルディア：モンテニーザ

アンティノリはその哲学と土地の個性をもって、イタリアの風土を世界に伝えるワイナリーなのです。

そんなそれぞれのテロワールで多様なワインを造るアンティノリ。

中でも私が特にお気に入りの2本を紹介します！

ピエトラビアンカは、アンティノリがプーリア州で手掛ける「トルマレスカ」の造る白ワイン。

この地は、昼夜の寒暖差に恵まれ、白ワインに熟度と酸のバランスを与える絶好のテロワール。

土着品種「フィアーノ」をブレンドし、南の豊かな果実味と爽やかな酸味、ミネラル感を兼ね備えた絶妙なバランスの味わいです。

ピエトラビアンカにおすすめのペアリング料理は、【レモンバターソースの白身魚】！

フィアーノの持つ柑橘系アロマと、シャルドネの樽のニュアンスが、バターのコクやレモンの酸と美しく調和。

白身魚の繊細さを壊さず、ワインのボリューム感が料理を引き立ててくれます。

週末の少し贅沢なランチや、シーフード中心のホームパーティーに用意したい1本です。

トルマレスカも、同じくアンティノリがプーリアで手掛けるワインです。

ネグロアマーロから造られるロゼワインで、南イタリアらしい地中海の風、果実味、円実のあるミネラル感を備えた味わいが魅力。

特に春～夏の華やかな食事シーンにピッタリです。

おすすめのペアリング料理は【エビとアボカドの冷製パスタ】。

ベリー系の香りと柑橘の酸が、エビの甘みやアボカドのなめらかさと響き合う至福の組み合わせです。

やわらかな塩味も冷製パスタの塩気やオイル感と相性ばっちり。

初夏のブランチやテラスでの軽やかなシーンにおすすめのワインです。

この度広尾本店では3月15日(土)にアンティノリのスペシャルテイスティングイベントを開催します。

伝統を背負いながら革新を続け、そしてそれを誇りとする家族の物語がある。

それがアンティノリという存在の魅力であり、その1本を開けることは、600年の時を味わうことに他なりません。

当日はイベントご参加者向けの優先販売会も行いますので、この機会にぜひご参加ください。