店舗情報
ワインショップ・エノテカ広尾本店
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山下 歩
【Special Tasting 3/24~3/31】
ワインを語る上で、「とりあえずブルゴーニュ」はもはや合言葉のようになっているのかもしれません。繊細で奥行きがあり、食事に寄り添い、語る要素も豊富ーー。
でも、ふと立ち止まってみて考えてみてください。‘‘ブルゴーニュを飲む理由‘‘は、本当に自分の心と舌に正直なものでしょうか?
■名前に込められた意味_‘‘Cuvée Aux Antipode ‘‘とは?
このワインの名前「Aux Antipode(オー・アンティポード)」とはフランス語で「地球の対側にて」という意味です。これはまさにブルゴーニュとセントラル・オタゴという‘‘地球の真裏にある2つの土地を結ぶプロジェクト‘‘であることを示唆しています。
作り手は元コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの醸造責任者であるフランソワ・ミエ氏。彼がブルゴーニュで築いたワイン哲学。ミニマルなアプローチ、野生酵母による自然発酵、新樽を抑えた熟成__ どれをとっても、そこにあるのは‘‘作りこみすぎない‘‘美しさ。これらをNZが誇る名産地であるセントラル・オタゴの土壌で表現しようとしたコラボレーションがこのキュヴェ。これは‘‘ブルゴーニュ的精神を南半球の土壌で描く‘‘試みなのです。
■Cuvée Aux Antipodes Blanc
白ワインはシャルドネ種。「キュヴェ・オー・アンティポード・ブラン」はまさにニュージーランドのシャルドネ像を塗り替える一本。標高350mに位置する「Rocky Vinyard」では片岩とスレートの岩礫質土壌が、張り詰めたミネラルと塩味、清らかな酸を生みだします。
・自然酵母による発酵、一部のみマロラクティック発酵。フレンチオーク樽熟成12ヵ月(新樽比率30%)
熟れた洋梨や白桃、レモンピール、火打石、ブリオッシュの芳香。口に含むと、絹のようなテクスチャーと共にミネラルが真っすぐ舌を通り抜ける。引き締まった骨格と穏やかな樽の香ばしさ。それでいて果実味は抑制され、過剰な自己主張はなく、飲み手に語り掛けるような静けさを持っている。
■Cuvée Aux Antipodes Pinot Noir
赤ワインは勿論ピノノワール。同じく標高350mの高地に構える岩礫質土壌の「Rocky Vinyard」。乾燥し、昼夜の寒暖差が大きいこの土地では果実の凝縮感と酸の張りが見事に共存します。
・自然酵母による発酵、一部全房発酵、フレンチオーク樽熟成17~18ヵ月(新樽比率30%)
透き通ったルビー色、ラズベリーやスミレ、ドライハーブ、樽由来のスパイスの香り。飲み口は軽やかでありながら芯のあるうまみと長い余韻が心を掴む。繊細でありながら緊張感のある構造。
■「ニューワールド」だからこそ自由で真摯
「ニューワールド」聞くと「果実味豊・濃い・単純」というイメージを持つ方も少なくありません。しかし、このキュヴェ・アンティポードはその真逆を行く存在です。テロワールと造り手の精神が静かに語りかけてくる。そんなワインの本来の美しさを再確認させてくれます。
■ブルゴーニュ好きにこそ、試してほしい。
「やっぱりブルゴーニュが好き」そう思うあなたにこそこのキュヴェを一度味わって頂きたいのです。このワインはブルゴーニュの代わりではありません。ブルゴーニュの精神を受け継ぎつつ、全く新しい表現に昇華した、まさに‘‘もう一つの答え‘‘なのです。
どうぞこの機会に広尾本店のスペシャルテイスティングで体感してみてください。ワイン観が少し広がる。そんな1杯をお届けします。
※3月30日は別イベント開催の為、BARの営業を終日休止させていただきます。
ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。
妊娠中及び授乳中の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります。
ほどよく、楽しく、良いお酒。のんだあとはリサイクル。