高いワイン、お手頃ワインの違いは?講座


01. 高いワイン、お手頃ワインの違いは?

高いワインとお手頃ワインの違い

ワインはお酒の中でも価格に非常に幅があり、リーズナブルなものでは数百円から、高価なものでは数十万円以上のワインまであります。


では、この値段の違いはどのような点から生まれるのでしょうか。


ワインの価格は「コスト(原価)」と「需要と供給のバランス」の二つで主に決まるため、それぞれ順番に説明します。


まずはコスト(原価)について「栽培面」「醸造面」から考えてみましょう。

栽培についてですが、高価なワインには品質の高いブドウが使われています。


品質の高いブドウとは、基本的にしっかりと熟し、傷やカビなどがついていないブドウです。


しっかり熟したブドウを得るには畑の立地の良さや日々の丁寧な管理が必要です。


ブドウの収穫に関して、機械を用いてブドウを摘み取ると短時間かつ人手も少なくてすみますが、機械によってブドウに傷がつく可能性が高いのが難点です。


そのため、傷がつけないためには収穫時に手で丁寧に摘み取る必要があります。このように品質の高いブドウを得るには必然的に人件費がかかってしまいます。


また、ブドウの収量制限といって、ブドウの樹に実ったブドウを全て収穫するのではなく、高価なワインでは品質の高い厳選したブドウのみを収穫することも行ったりします。

このような収量制限をするには、やはり手摘みである必要があるのです。

次は醸造面についてです。


例えば、醸造工程の初期では傷がついたブドウや不要な茎などを取り除く、選果と呼ばれる作業を行います。


丁寧な選果には手作業で行ったり、高価な機械の導入が必要となります。


また、出来上がったワインを熟成させ、ワインに複雑味を加えてくれる木樽ですが、定期的に新しい樽を使用する場合にはコスト(原価)が高くなってしまいます。


このように高いワインには、栽培から醸造まで丁寧に造られているため、コスト(原価)が通常のワインよりもかかり、完成したワインも高価になるのです。

次に需要と供給のバランスについて「生産量」と「人気度」から考えてみましょう。


生産量についてですが、造られる量が少ないワインは当たり前ですが、多くの人には行きわたりません。


その生産量の少なさに加えて、ブランド価値が高かったり、ワイン評価誌や有名人などに紹介されることで、人気が上昇した場合、需要と供給のバランスで価格が上昇してしまいます。


具体的には、世界で最も高価なワインの一つであるフランス、ブルゴーニュ地方のロマネ・コンティは年間約6,000本しか造られませんが、世界中のワイン好きの人々が求めるため、近年は1本当たり数百万円と非常に高価になっています。


このように「コスト(原価)」「需要と供給のバランス」から、基本的にワインの値段が決まります。

高価なワインは美味しいの?

では、ワインは高価な方が美味しいのでしょうか。


もちろん、値段が高いワインはある程度の品質が保証されるため、美味しいものが多いです。


しかし、高いワインが必ずしも自分にとっての好みのワインとは限りません。


例えば、渋みが強いワインが苦手な方には、フランス、ボルドーの5大シャトーと呼ばれる1本10万円前後するワインの力強い渋みは苦手かもしれません。一方で、このような方にとって、渋みが優しくてリーズナブルな赤ワインが好みの場合もあると思います。


そのため、高価なワインならばどのようなものでも良いということではなく、最終的には自分の好みを大切にして、選んでいただくのが良いでしょう。

まとめ

■高いワインとお手頃ワインの違い

・ワインの価格は「コスト(原価)」と「需要と供給のバランス」の二つで主に決まる


・高いワインは、コスト(原価)が高かったり、生産量が少なかったり、人気のワインである


■高価なワインは美味しいの?

・値段が高いワインはある程度の品質が保証されるため美味しいものが多い


・ただし、高いワインが必ずしも自分にとっての好みのワインとは限らない


・最終的には自分の好みを大切にして選ぼう

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