改革を行い味わいが急成長したコート・ド・カスティヨンのシャトー

クロ・リュネルは、サン・テミリオンのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセAに昇格したシャトー・パヴィのジェラール・ペルス氏がカスティヨン・コート・ド・ボルドーで手掛けるワイン。現在は、娘婿のエンリケ・ダ・コスタが継承しています。以前は、クロ・レ・リュネルでしたが2009年からクロ・リュネルに変更してリリースし始めました。 ぺルス氏が2001年初頭に購入したシャトー・ラペロニーを改名し、クロ・リュネルが誕生しました。ぺルス氏の買収前のラペロニーは、バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドのカジュアルワイン「ムートン・カデ」の原料ワインを製造・供給する蔵元でした。しかし、南向きの斜面に位置し小石の多く含まれる柔らかな粘土土壌の畑を見たペルス氏は、その素晴らしいテロワールに魅入られ、シャトー元詰めのクロ・リュネルを造り始めることにしました。 一般的にコート・ド・カスティヨンのワインはボルドーワインの中でも市場流通価格が比較的安く、必然的に収量・生産量を多くし販売高を稼ぐ生産者が多くいました。ぺルス氏は収量を厳しく制限し熟成期間を長く取る挑戦的な投資をしました。それにより世界的評論家のロバート・パーカー氏は、「私自身がこれまでに出会った中で最高レベルのカスティヨン」と評し、素晴らしいクオリティのワインを生み出すことに成功しました。