エトナをイタリアワインの最前線に押し上げた名生産者

エトナをイタリアワインの最前線に押し上げることに大きく貢献したワイナリーが、こちらのテヌータ・デッレ・テッレ・ネーレ。 創業者は、パオロ・スカヴィーノ、ドメニコ・クレリコなどの気鋭のバローロ生産者を世に送り出し、 「バローロボーイズ」のコンサルタントとして知られるマルコ・ディ・グラッツィア氏です。ソーラーパネルを利用し電力を発電するなど、環境にも優しいドメーヌは現在、兄弟のセバスティアン氏と共に運営されています。 TERRE NERE（テッレ・ネーレ）とは「黒い土壌」という意味であり、岩石のごろごろした火山灰土壌で黒いことから命名されました。エトナ山の50万年以上に渡る噴火活動の結果、非常に多様で特殊な土壌を得た一帯はブルゴーニュ地方のそれに良く似て、畑による特徴の違いが顕著であり、それぞれの”クリュ”が明確に存在。パワフルで筋肉質のワインが多い他地域のシチリアワインと比較しても、エトナ周辺は素晴らしいフィネスを持ったワインを産出できることで注目されています。 デ･グラツィア兄弟はバローロよりもエトナのワインの魅力に取りつかれ、カターニャ県に属するエトナ火山の標高600～900ｍの北方斜面に位置する畑に出会いました。ヨーロッパの南に位置していながらも冷涼な気候という独特なテロワールを持つエトナを「地中海のブルゴーニュ」と定義付け、 繊細で優美な味わいのエトナワインを生み出す他、エトナの単一区画ワインにより、 強い個性を持ったテロワールの魅力を世界中に広げることに貢献しています。