エノテカがブリッコ・エルネストと出会ったのは2019年1月、バイヤーがピエモンテを訪れた際のこと。ある地元のソムリエに「面白いワインはある？」と尋ね、「バローロでもない、バルバレスコでもないんだけどね、無名の村で2016年ヴィンテージからネッビオーロ100%で造られるワインがあるんだよ！」と紹介されたことがきっかけでした。

試飲しバイヤー陣が皆揃って感動したため、すぐさま生産者のもとへ訪問し、買い付けを決定。ごく限られた量ながら、小さな村と遠く離れた日本のエノテカが繋がる瞬間となりました。

ブリッコ・エルネストのワイナリーは、ピエモンテ地方ロエロ地区にあるプリオッカ村という人口約2,000人程という小さな村に位置し、ワインは2016年ヴィンテージから生産を開始。有名産地として知られているバローロでもバルバレスコでもない無名の小さな村で、ピエモンテの土着品種代表でもあるネッビオーロにこだわり、ワイン造りを行っています。

ブドウ畑自体は4世代に渡り引き継がれており、現当主であるレナート・ヴェッツァ氏の祖父、エルネスト氏がレナート氏にこの地を継承。そのことに敬意を示し、ワイナリーはブリッコ・エルネストと名づけられました。

エルネスト氏は畑での有機栽培にこだわり、レナート氏の父とともにソーラーパネルや雨水利用システムの使用して、環境に配慮したブドウ造りを行っていました。その結果1990年以降、イタリアのオーガニック認定団体にて認証を取得。そのこだわりは現在のレナート氏に受け継がれ、生物多様性を守り畑への影響を最小限に抑えながら、テロワール本来の魅力を引き出したブドウを手掛けているのです。