ラモス・ピント RAMOS PINTO
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ポルトガル
ポートワインの伝統を重んじながらも革新を続ける生産者
美しいルビー色や琥珀色に、甘み、香り、コクが調和した奥深い味わいから、「ポルトガルの宝石」とも謳われるポートワイン。ポルトガル北部ドウロ地方で生産され、ポルトガルのワイン法でも上位にあたる「DOC」に認められている酒精強化ワインです。そのポートワインの品質向上に尽力し、今日の礎を築いた生産者として知られているのがラモス・ピントです。
1880年設立、ポートワインの礎を築いた名門
ラモス・ピント社は1880年にアドリアーノ・ラモス・ピント氏の手によってドウロ地方に設立されました。若干21歳であった彼は精力的にポートワインの市場を開発し南米ブラジルにも販路を拡大。その後1896年には兄アントニオ氏も経営に加わり、1898年にはポルトガルを統治するカルロス国王の王室御用達の特権を得ることができ、10年以上御用達であり続けるほどの信用を確立しました。
その後、1983年に加わったジョゼ・アントニオ・ラモス・ピント・ローザス氏は、「ドウロの教皇」と称賛されるほどの偉大な人物で、ドウロの全体のブドウ栽培の発展に貢献しました。
その功績の一つが、ポートに使われるブドウ品種の策定。彼の甥、醸造家のジョアン・ニコラウ・デ・アルメイダ氏と共に、ドウロで栽培されていた70品種もの中から最良の品種を見つけるために、有力な12の品種を様々なミクロ・クリマにおいて試験的に栽培。その結果、5つの優良品種を選び出し、今日のポートワインの礎を築きました。
現在でも、360haという広大な畑を有し、生産するワインのすべてを自社畑のブドウから賄い、一部のポートワインにおいては機械を使わず、伝統的なラガールという槽の中でブドウを足踏み破砕するなど、こだわり抜いた独自のブドウ栽培と醸造を徹底。標高が高く雨量の少ない畑では、安定した収量を確保するため灌漑設備を施したり、ブドウ品種と発酵容器のマッチングについて研究を行うなど、常に革新を続けています。
1990年にはシャンパーニュのルイ・ロデレールがオーナーとなり、長年取り組んできたプロジェクトであるドウロ産の良質なスティルワインの生産を実現。ドウロのワインの品質向上や、ドウロ産ワインの世界的な認知度貢献に大きな役割を果たしています。
「ポルトガルの宝石」ポートワイン
スペインの国境に近いポルトガル北部のドウロ地方。中でも、スペインから大西洋の河口ポルトまで流れる全長約900kmの大河、ドウロ川の渓谷がポートワインの産地として知られています。ドウロ川上流とその支流一帯には美しい段々畑が形成されており、その自然と文化が一体となった景観は世界的にも有名です。
渓谷を成す傾斜の厳しい斜面では、充分な陽当たりがあり、また穏やかな川が微気候を造り出します。フランスでいえば、ロワールやローヌなど大河の周辺には古くから銘醸地が多いように、ポートワインもまたドウロ川の恩恵を受け育ってきた、銘酒であると言えます。
ポートワインの起源は、17〜18世紀、ポルトガルでワインを買い求めたイギリス人が船で自国までワインを運ぶのにあたって、ワインの質を損なわないようにするため、ワインにブランデーを加えることを思いついたと言われています。
アルコール度数の高いブランデーを加えることにより途中で発酵が止まるため、ブドウの糖分がアルコールにならずに残り、甘くコクのある味わいが楽しめるポートワインは、食後酒やナイトキャップとしてもお楽しみ頂けます。
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