セインツベリーはカリフォルニアのカーネロスにおいて、ブルゴーニュスタイルのエレガントなシャルドネとピノ・ノワールをいち早く世に出したワイナリーです。1983年にはホワイトハウスにて開催されたエリザベス女王の歓迎晩餐会で提供された他、1995年ヴィンテージのリザーブ・シャルドネにおいては、ワイン・スペクテーターの1997年年間トップ100ワインにて10位を獲得し、その名声を確立。冷たい海風の影響を受けるカーネロスの可能性を見出し、繊細さとフィネスを備えた上品なワインを仕立てています。

セインツベリーはカリフォルニア北部、ナパ・ヴァレーに拠点を置くワイナリー。ディック・ワード氏とディヴィッド・グレイヴス氏によって、1981年に設立されました。2人はカリフォルニア大学デービス校で醸造学を専攻しているときに出会い、良質なピノ・ノワール造りは難しいと言われたカリフォルニアにおいて、理想の地を探求。カリフォルニア中を旅し、政府認定ブドウ栽培地域AVAに指定れたばかりの冷涼な産地、カーネロスに行き着きました。

彼らが仕立てるワインのエレガントなスタイルはたちまち話題となり、1983年にはホワイトハウスにて開催されたエリザベス女王の歓迎晩餐会で提供されることに。さらに1995年ヴィンテージのリザーブ・シャルドネが、ワイン・スペクテーターの1997年年間トップ100ワインにて、10位を獲得しました。カーネロスでブルゴーニュスタイルのエレガントなシャルドネとピノ・ノワールをいち早く世に出し、その名声を確立したのです。

カーネロスのテロワールに、奥行きのあるエレガンスを見出したセインツベリーは、その飽くなき探求心でカリフォルニア全土の優れたブドウ園、品種、農家を探求。2013年にはカーネロスより西側に位置するソノマ・コースト、ロシアン・リヴァー・ヴァレーのグリーン・ヴァレー、アンダーソン・ヴァレーに位置する、3つの新しいブドウ園と契約を交わしました。近年、彼らのワインはより洗練されたスタイルに変貌を遂げ、新たな可能性を示唆しています。

カーネロスはサン・パブロ湾、ソノマ群、ナパ郡にまたがるように位置。なだらかな斜面と起伏の激しい斜面が組み合わさっています。冷たい海風と深い霧によって涼しい気候が保たれるため、ブドウの生育期間を長く得られるのが特徴。土壌は、石や岩が多く含まれている粘土質ロームで、夕方近くになると、サン・パブロ湾から涼しい風が吹きブドウがゆっくりと熟すため、風味と香りがより豊かになり、濃厚感や深みを備えたワインが造られます。

セインツベリーはそんなカーネロスにおいて、自社畑で収穫したブドウと契約農家から購入したブドウを用いてワインを醸造。繊細さとフィネスを備えた、上品なスタイルのワインを仕立てています。その味わいは冷涼な産地の個性が存分に引き出されており、10年以上の熟成を経てもなお雑味のないピュアな果実味と、豊かな酸との調和を帯びているのが特徴です。

それも全てセインツベリーのワイン造りに対する快活なアプローチの賜物。何十年にも渡る実践と遊び心から得られた発見から、多くのヒントを得て構築されてきました。設立から40年を経た今も、ワイナリーと農家が大きな家族のように固い連携を保ち、上質なワインを生み出しているのです。