カ・マルカンダ(ガヤ)
CA’MARCANDA(GAJA)

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イタリア トスカーナ

カ・マルカンダ / CA’MARCANDA ワインボトル

ガヤが切望した理想的なテロワールで手掛ける優美なスーパータスカン


イタリアワイン界の帝王として、最高峰の地位を不動のものとしているガヤ。4代目当主、アンジェロ・ガヤ氏は、ピエモンテの伝統あるワイン造りの中で、歴史的な革新を次々と成功させ、ガヤのワインを世界トップクラスの品質へと導いてきました。そんなアンジェロ氏が、18回にも及ぶ交渉の末、念願叶って手に入れた銘醸地ボルゲリのワイナリーがこちらのカ・マルカンダです。

目次

"イタリアワインの帝王"が探し求めた理想の地、カ・マルカンダ

イタリアワイン界の帝王として、最高峰の地位を不動のものとしているガヤ。1859年、ピエモンテ州で初代ジョヴァンニ・ガヤ氏によって創設されて以来、常に最高品質のワインを生み出すために、家族経営による徹底した品質主義を貫いています。中でも4代目当主、アンジェロ・ガヤ氏(写真)はガヤを語る上で欠かせない存在です。


ピエモンテの伝統あるワイン造りの中でアンジェロ氏は、バリック(小樽)、単一畑の概念、国際品種の栽培を導入し、歴史的な革新を次々と成功させてきました。その結果、世界でも強い影響力を持つイタリアワイン専門のガイドブック、ヴィニ・ディタリア(通称ガンベロ・ロッソ)において、ガヤは最高評価を歴代最多で獲得。そして、醸造の分野で傑出した業績を挙げた人物に与えられる「ワインメーカーズ・ワインメーカー・アワード」を2019年に受賞し、「帝王」の名をほしいままにしています。

そんな、アンジェロ氏が1996年に手に入れたワイナリーが、こちらのカ・マルカンダ。ワイナリーは数々のスーパータスカンが産出されるトスカーナ州の沿岸部、ボルゲリ地区に位置しています。カ・マルカンダとは、ピエモンテの方言で「望みのない交渉」という意味。アンジェロ氏が幾重にも及ぶ交渉の末、念願叶って手に入れたこの土地に対する熱い想いが込められています。

カ・マルカンダの土地は、一部のトップワイナリーにしか見られない、テッレ・ブルーネ(ロームと粘土を含む黒い土)とテッレ・ビアンケ(石灰質が豊富で石や砂利を多く含む白い土)が入り混じる個性的なテロワールが特徴です。


この特異な土壌は、国際品種を栽培するのに適した土壌であり、アンジェロ氏がボルゲリの地でワインを造るために研究に研究を重ね、ようやく発見した理想の地でした。そのため、何としてでも手に入れるべくなかなか首を縦に振らない土地の所有者と18回にも及ぶ交渉を重ね、ようやく手に入れることができたのです。

ボルゲリの新たなスタイルを確立し、ガヤの真髄を次なる世代へ

ワイナリー創設後、3銘柄が2000年をファーストヴィンテージとして誕生しました。フラッグシップとなる「カマルカンダ」、イタリア人の口癖「〇〇だったらいいのにな~。」が由来の「マガーリ」、"約束された品質"を意味する「プロミス」の3銘柄は、ガヤのボルゲリでの挑戦を象徴するワインです。


リリース当時、いずれのキュヴェも上質なメルロを主体としており、当時カベルネ・ソーヴィニヨン主体のボルドーブレンドが主流であったボルゲリにおいて、このカ・マルカンダの存在は、「偉大な成功」と評価され、新しいボルゲリワインのスタイルを確立させました。


ワイン評論家のロバート・パーカー氏は、「アンジェロ・ガヤ氏は、自身のワインに関して常に意欲的な姿勢をみせるが、ボルゲリで手掛けている『カ・マルカンダ』のことになると、特別な愛着と情熱をうかがわせる。この『カ・マルカンダ』は、ガヤ単体で実現・完成させた『究極のワイン造り』を表現していると言っても過言ではない。」と高く評しています。

長い交渉の末、念願叶って手に入れたカ・マルカンダのワイナリーには、ガヤの真髄を次の世代に伝え「更なる繁栄を期待したい」というアンジェロ氏の想いが込められています。その想いを象徴するのが、カ・マルカンダのワインに共通する糸杉の並木道を表現したラベルデザインです。


糸杉の並木道は遥か昔、今後数百年かけて成長し、素晴らしい景観になることを計算した当時の人々が植えたもの。植樹をした本人はこの素晴らしい風景を見ることができませんが、未来の世代のために植樹をしたのです。このストーリーのように、カ・マルカンダは4代目であるアンジェロ氏にとって、次の世代への投資でもあり、初代から続く徹底したガヤの品質管理と革新的な考え方、つまりはガヤの真髄を継承する願いが託されています。

ボルゲリで挑む挑戦的なワイン造り

1996年のワイナリー設立から25年以上を経て、現在カ・マルカンダを取り仕切るのは、アンジェロ・ガヤ氏の右腕として活躍する娘のガヤ・ガヤ氏。


彼女は頻繁にワイナリーに足を運び、畑やブドウの状況を細かくチェックし、「ブドウの樹齢も20年を超え、すばらしい品質のワインを生み出すことができている。」とその品質向上に自信を見せています。常に最高のワインを追い求めるガヤのワイン造り。そこにはテクニックに頼らず変動する環境の中で、先を見据えてアクションを起こすガヤの革新的なワイン造りが深く関係しています。

「新しいバランス」生物多様性への取り組み

近年ガヤでは、世界的にも問題となっている気温上昇や干ばつ、大雨や激しい雹など気候変動や環境の変化に対して、「新しいバランス」に取り組む必要があると考えています。そのため、カ・マルカンダのワイナリーではブドウ栽培を越えた環境そのものに取り組むために、植物、昆虫、土壌、遺伝子など様々な専門家をコンサルタントに迎え、化学的な方法ではなくより有機的に、様々な変動からのリスクにどのように対応していくのか試行錯誤を重ねています。


また、蛾などの害虫の繁殖防止用のフェロモンスティックの使用、スケールという害虫の天然の拮抗薬となるアンギルスやキルプトレムスの栽培、土壌の健康状態のバランスをとるための大麦や、穀類、ソラマメ、ブルータンジー、カラシ、クローブなどのカバークロップ(緑肥)の輪作、牛糞を原料にした独自の堆肥作り、ブドウ畑を囲む蜂の巣や木々の配置など、「新しいバランス」を目指し、ありとあらゆる取り組みを行っているのです。

地球温暖化によるセパージュの変更

カ・マルカンダでは地球温暖化による過熟を防ぐために、早熟なメルロの植樹を減らす一方で、遅熟でよりフレッシュ感のあるブドウ、カベルネ・フランの植樹率を増やす取り組みを開始。2015年ヴィンテージより、カマルカンダはメルロ主体からカベルネ・ソーヴィニヨン主体へ、マガーリはメルロ主体からカベルネ・フラン主体へ変更しています。


5代目ガヤ・ガヤ氏曰く、「健康で活動的な土壌のみが極端な気候変動にうまく適合できる。品種にこだわるのではなく、大切なのは土壌の保護。ワインの輪郭は場所やテロワールに強く影響され、それを可能な限り緻密に表現することが我々の仕事。ブレンドの変更によるワインのイメージへの変化は恐れていない。」とのこと。


カ・マルカンダにとって重要なのは、ブドウの品種自体ではなく、今日の環境に適したブドウを育てること。また、本拠地ピエモンテとは異なる"歓迎的で色彩豊か"、そして"オープンさ"を感じさせる「ボルゲリらしさ」を表現することなのです。

力強さからエレガントなスタイルへ

気候変動がワイン造りに与える影響は、セパージュの変更に留まらず、味わいやスタイルへも大きな変化をもたらしています。5代目ガヤ・ガヤ氏曰く、「かつてはフルボディの熟成を前提としたワインに希少性があったが、それは果実が熟しにくい環境であったから。今はむしろ、ミディアムボディのワインの希少性が高まっているように感じる。」とのこと。


果実がより熟すようになったことでフルボディでアルコール度数が高くなる傾向にある分、逆にエレガントで中程度の骨格をもつワインの希少性が高まっていることは事実です。ガヤはそこに着目し、ことカ・マルカンダにおいてはエレガントで繊細なスタイルを目指すように変遷。熟度を高めることが容易になりつつあるからこそ、「いかに酸を美しく残し、エレガンスを高めるか。」ということに重点を置いているのです。

カ・マルカンダの真髄を堪能する、ガヤ渾身の1本

マガーリ

カベルネ・フランの新たな一面を引き出した、エレガントなスタイル。


2021

11,000

(税抜価格10,000円)

  • JS 94
  • V 94
  • WS 93
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ガヤ・ガヤ氏が語るボルゲリの魅力

ガヤが本拠地を置くピエモンテとボルゲリの違いについて、ガヤ氏曰く、「混じりけがなく、質素で厳格な本質があるのがピエモンテのワイン。一方、ボルゲリのワインは歓迎的で色彩豊か、そしてリラックスできて野性的。」だと表現しています。また、ワインの素晴らしさを理解するためには、まずはボルゲリに来るのが1番とのこと。

進化し続けるカ・マルカンダを象徴する1本

マガーリは、カ・マルカンダの中でも地球温暖化におけるセパージュ変更の影響を最も大きく受けた1本。これまで、メルロ主体の柔らかで濃密な味わいで愛され続けてきましたが、2015年よりセパージュを一新。カベルネ・フランを主体としたカベルネ・ソーヴィニヨン、プティ・ヴェルドのブレンドに変更しています。


ガヤ氏曰く、セパージュ変更の理由は、「過去に比べて暑い夏や秋が増え、早熟品種が夏の高温と格闘する一方、暖かい秋によってカベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランなどの晩熟品種の品質が安定し完熟することができるようになったから。」とのこと。あくまでボルゲリのテロワールを忠実に表現するための変更であり、「特に大きな抵抗はなかった。」と語るガヤ氏の姿に、革新に挑んできたアンジェロ氏の姿が重なります。

ボルゲリにおけるカベルネ・フランの魅力

一般的に、カベルネ・フランと言えば、フランス ボルドー地方ではカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロとブレンドされる補助品種としての役割のイメージが強い品種。また、単一品種で造られるロワール地方では、スミレの花のような香りと程よい酸味を備えた上品な味わいが特徴です。一方、ブドウがしっかりと熟さなかった寒い年に造られたワインでは、独特の青い草やピーマンの香が現れることから、ネガティヴなイメージを持たれることもあります。


しかし、近年の温暖化によって早熟のメルロよりも晩熟のカベルネ・フランが徐々に注目を集め始めているのは事実。本来、酸が強い品種であり、しっかりと熟すことでほどよいタンニンを備えたエレガントな味わいのワインを生み出すカベルネ・フランについてガヤ氏曰く、「完全に熟したタイミングで収穫することで、円みや瑞々しさを失うことなく、ブーケの複雑さや、特にアロマのフレッシュさを保つことができる。またアタックに酸味を備えることで、複雑性が増し"ボルゲリらしさ"を高めることができる。」とのこと。


マガーリのしなやかでエレガントな味わいは、カベルネ・フランの新たな一面を引き出した、ボルゲリのこれからを担う1本となることを確信せずにはいられません。

ワイナリーの名を冠したフラッグシップ

カマルカンダ

カベルネ・ソーヴィニヨン主体の力強さと長い余韻が魅力。長期熟成を経てこそ真価を発揮するトップキュヴェ。


2021

27,500

(税抜価格25,000円)

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ボルゲリの特異的な土壌と、帝王ガヤの情熱と技術が結集した、渾身のフラッグシップワインがこちらのカマルカンダ。爽やかな酸とタンニンに黒系果実の風味を伴う凝縮した果実味と、フィネスに満ちた、濃厚な味わいをお楽しみいただけます。最後まで続くエレガントな余韻は、上質なカベルネ・ソーヴィニヨンならでは。長期熟成を経ることでより複雑味を増す、熟成が愉しみな1本です。

気軽に楽しむ、カ・マルカンダの入門編

プロミス

メルロを主体に、シラー、サンジョヴェーゼを加えた珍しいブレンド。甘味のある果実味が魅力の、濃縮感溢れるスタイル。


2021

7,700

(税抜価格7,000円)

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こちらは、メルロ、シラー、サンジョヴェーゼというユニークなブレンドで仕立てられるガヤ流スーパータスカンのスタンダードキュヴェ。ブラックベリーや甘いスパイスの香りに、濃厚でみずみずしい果実の旨みが口中に広がります。メルロが持つ柔らかさにシラーのスパイシーさが厚い層を織りなす、飲み応えと親しみやすさを兼ね備えた味わいです。

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