デ・ポンテ・セラーズは、オレゴンの小規模ワイナリー。生産量のほとんどが国内のメーリングリスト客のみに販売されていましたが、バイヤーの熱意に押されたオーナーから世界初のオファーを頂き、国外への初出荷となりました。造られるワインは「デ・ポンテ」としか定義できないブルゴーニュスタイル。フランスとオレゴンで40年以上ピノ・ノワールの栽培を経験した、イザベル・デュタルトル氏がコンサルタントを務め、ワイン醸造プロセスにおける介入を最小限に抑えることを哲学とし、ブドウが自ら語るに任せる非介入主義を貫いています。

デ・ポンテ・セラーズは、オレゴン州ウィラメット・ヴァレーのダンディー・ヒルズAVAにある家族経営の造り手。生産量は僅か3,000～3,500ケースで、そのほとんどがアメリカ国内のメーリングリスト客のみに販売されている、小規模ワイナリーです。

1999年に当主のボールドウィン夫妻がダンディー・ヒルズに土地を購入したことがワイナリーの始まり。「デ・ポンテ」は当主の母シャーリー氏の旧姓で、自らワインを造っていたシャーリー氏の父に敬意を表し、この名が付けられました。

2001年には、ブルゴーニュで経験を積んだワインメーカー、イザベル・デュタルトル氏が醸造責任者として参画。彼女はブルゴーニュのディジョン大学で醸造学の学位を取得後、メゾン・ジョゼフ・ドルーアンにて12年間、ドメーヌ・ドルーアン・オレゴンにて5年間ワイン造りに携わり、40年以上ピノ・ノワールの栽培に従事してきた経験の持ち主です。同年、ファーストヴィンテージのリリースに至った後、現在もデ・ポンテ・セラーズのコンサルタントを務めています。

ブルゴーニュに勝るとも劣らないピノ・ノワールの産地と言われるオレゴン。デ・ポンテ・セラーズはその中でもブルゴーニュと同緯度の冷涼な気候から、オレゴン最高峰のピノ・ノワールが造られるウィラメット・ヴァレーの高標高部に位置するダンディー・ヒルズを拠点としています。

ワイナリーが最初に取得したデ・ポンテ・ヴィンヤードは、ダンディー・ヒルズAVAに位置する畑。1975年に開墾されたウィラメット・ヴァレーでも歴史ある畑のひとつです。1,500万～1,700万年前に流動性の溶岩によって形成され、その後、およそ500万年前に起こった大規模な地殻変動によって隆起した地形で、その土壌は古代の洪水によって堆積した赤い粘土ローム土壌で覆われています。

この火山性土壌は、ミネラルの含有量と排水性に優れている上、周辺地域よりも乾燥した温暖な気候であることから、ピノ・ノワールにとって理想的な条件。この特別な生育条件により、透明感、深み、個性を備えた素晴らしいワインが一貫して造られているのです。 

使用するブドウは、デ・ポンテ・ヴィンヤードとロンサム・ロック・ランチ・ヴィンヤードの2つの自社畑のブドウ。畑には樹齢50年になる古樹も点在しており、ワイナリーのロゴにも描かれています。

ワイン造りの哲学はブドウが自ら語るに任せ、ワイン醸造プロセスにおける介入を最小限に抑えること。情熱、集中力、献身という3つの言葉に表される、ワイナリー設立以来貫いてきた「記憶に残るワイン」としての品質にこだわっています。

ブドウは全て除梗し優しく圧搾します。発酵には主に2,000Lのステンレスタンクを使用。熟成においては新樽率や期間を調整し、キュヴェごとの魅力を表現しています。

造られるワインは、ブルゴーニュ流のワインメイキングとオレゴンのテロワールによる「デ・ポンテ」ならではの素晴らしいブルゴーニュスタイルに仕上がっています。軽やかでエアリーなものからフルボディのものまで、また愛好家から初心者の人々まで、心くすぐる味わいを幅広くカバー。透明感、深み、個性を備えた驚くべき味わいが楽しめます。