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ワインショップ・エノテカ 船橋東武店
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このショップのスタッフレビュー
川島
こんにちは、友人に指摘されるまで自分が“辛いひき肉”好きであることに気付かなかった船橋東武店の川島です。
ガパオライス、麻婆豆腐、担々麺、キーマカレー、魯肉飯……確かに! 行く先々で食べてきたのに、指摘されるまで、全く自覚がありませんでした;;
さて、今回のスタッフブログ27話では、そんな辛いひき肉好きな私が生み出した麻婆豆腐レシピと、それに合わせたいワインをご紹介いたします。
お豆腐さえあれば簡単に作れるレトルト食品の麻婆豆腐も美味しいのですが、どうにも物足りない……ということで、数年前からレトルトを使わずに麻婆豆腐を作るようになりました。
名立たる食品会社様が作った麻婆豆腐は、レトルトであっても確かに美味しい筈なのに、私は何を“物足りない”と思っているのか。そんなことを考えながら、調味料の分量を試行錯誤しつつ、生み出した黄金比の自信作です。
料理のプロでもなんでもない人間ですので、これまでご紹介してきたレシピ同様、あくまでも「私好み」の味付けではございますが、ぜひお試しいただき、「私もこの味好き!」と言ってくださる同士様が現れれば良いな……と思っております。
お客様からのご要望で時折耳にするのが、「今夜は、麻婆豆腐なんだけど」とのお言葉。
これまで私は、ヴィーニャ・エスメラルダ[トーレス / スペイン カタルーニャ / 白 やや辛口 / 1,760円(税込)] や、ゲヴュルツトラミネール[トリンバック / フランス アルザス / 白 やや辛口 / 3,850円(税込)] といった「アロマティック品種を使用し、やや甘味を感じる白ワイン」。
または、ヴィーニャ・エスメラルダ・フロール・ド・ランジュ[トーレス / スペイン カタルーニャ / オレンジ 辛口 / 2,420円(税込)] や、オレンジ・ゴールド[ジェラール・ベルトラン / フランス / オレンジ 辛口 / 3,080円(税込)] といった「オレンジワインの温度高め(10~12度)」をご提案して参りました。
もう麻婆豆腐と合うことがわかっているこれらのワインを、今回も合わせるというのは、ちょっと面白くない……。
そこで、実はレストランのキッチン勤務経験があり、これまでにTwitterやエノテカタイムズ等でも様々なマリアージュ提案を行ってきた船橋東武店スタッフ、遠藤さんにご相談してみたところ、耳より情報が!
遠藤さん「自分ではまだ試したことはないんですが、辛党のお客様から、麻婆豆腐には濃いめの赤ワインが合う……というお話を聞いたことがあります」
えっ、濃いめの赤ワイン!!??
やはり、1人だけで考えても“想定内”のものしか思い付きませんね。ご相談して大正解でした。
遠藤さんも試したことがないとのことなので、これはチャレンジする価値があります。
濃いめの赤ワイン、とひとえに言っても色々ありますが、その情報をくださったお客様のお好みからすると、恐らくボルドーやトスカーナのカベルネ・ソーヴィニヨン系。
ただこのレシピは、そこまで辛味の強くない、肉々しさもある麻婆豆腐なので、少しジューシーな果実感もあった方が良いかもしれない……などなど、遠藤さんと相談しつつ決めたワインは……
エスクード・ロホ・グラン・レゼルヴァ
[バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・マイポ・チリ /チリ セントラル・ヴァレー / 赤 重口 / 2,860円(税込)]
かのバロン・フィリップ社がチリで手掛けるボルドーブレンドワインです。
一般的なチリワインよりも、果実感は落ち着いた印象があるものの、ボルドーワインよりもタンニンは柔らかいことから、今回はこちらのワインと麻婆豆腐を合わせてみることにしました。
それでは、ワインも決まったところで、レシピのご紹介です!
◆材料 ・絹ごし豆腐 … 1丁 ・合い挽き肉 … 100g ・長ネギ … 1本 ・ザーサイ … 30g ・塩 … 適量 ・コショウ … 適量 [A] ・ごま油 … 大さじ1 ・サラダ油 … 大さじ1 ・刻みしょうが … 小さじ2 ・刻みにんにく … 小さじ2 ・鷹の爪 … 1本 [B] ・水 … 200ml ・しょうゆ … 大さじ1 ・みりん … 大さじ1 ・味噌 … 大さじ1 ・豆板醤 … 小さじ1 [C] ・片栗粉 … 大さじ1 ・水 … 大さじ2 [お好み] ・山椒 ・花椒 ・小口ネギ ◆作り方 ①絹ごし豆腐は賽の目状に、長ネギはみじん切りに、ザーサイは食感が残る程度の粗いみじん切りにする。 ②B、Cをそれぞれ混ぜておく。 ③Aをフライパンへ入れ、弱火でじっくり熱し、香りが立ってきたら長ネギを加えて、しんなりするまで炒める。 ④しんなりしてきた長ネギをフライパンの端に寄せ、焦げ付かないよう時折混ぜつつ、空けた場所で合い挽き肉を炒める。ひき肉にやや火が通り、パラパラしてきたら、長ネギと混ぜて全体を炒め混ぜ、塩コショウで味付けをする。(“塩コショウで味付けされたひき肉”だと感じる程度に味を濃くしてしまってOKです) ⑤挽き肉にしっかり火が通ったら、Bとザーサイを加え、やや弱火で10分ほど煮込む。 ⑥お好みで山椒・花椒を加えて味を調え、Cを回し入れて豆腐が崩れないよう混ぜ合わせ、全体的にとろみがついたら、小口ネギで飾って完成!
・豆腐は小さめ(8mm四方くらい?)に切った方が、煮崩れし難い気がします。 ・気力と時間があれば、豆腐は下茹ですると、より美味しくなります。 ・挽き肉だけの状態で、お好みの塩加減になるまで、しっかり塩コショウで味付けしてください。 ・山椒、花椒、小口ネギのどれかがご自宅になければ、省略していただいてもOKです。
麻婆豆腐の出来を確かめるべく、まずは一口。漂う山椒・花椒の香りが、なんとも食欲をそそります。
市販のレトルトよりも、挽き肉の粒ひとつひとつがしっかりして肉々しさがあり、粗目に切って入れたザーサイと相成って、程よい歯ごたえは、お酒のおつまみとしてだけでなく、お米にも相性抜群です。
今回も美味しくできました!
さて、ここで遠藤さんと選んだ「エスクード・ロホ・グラン・レゼルヴァ」を一口。
少々、挽き肉と味噌の甘さに赤ワインが勝ってしまうのか……と不安になるものの、二口、三口と食べ進めるうちに、なんと、不思議と赤ワインが麻婆豆腐に寄り添い始めました。
前回「ちょい足しワイン<キャンティ編>」でも起きた現象なのですが、ワインと食事を数回往復することで、口内環境が変化していくのか、徐々に味わいの調和が取れ、お互いを引き立て合うようになる過程は、何度体験しても面白いですね!
これが、“マリアージュ”なのでしょうか。
よく耳にするだけに、お客様へのご提案時にも使用することがあった言葉ですが、これまでは本当の意味で“マリアージュ”を理解できていなかったのかもしれません。
食中酒としてのワインの本領を、自分で料理を作り、ワインと実際に合わせ、こうして言語化することで、漸く理解し始めた気がします。
麻婆豆腐に濃いめの赤ワイン、大正解でした。
早速この結果を、ご常連様と遠藤さんにご報告しなくては!
皆さんもぜひ、試してみてくださいね。
(ただこちらのレシピに、今回合わせた赤ワインよりも、果実味の少ない、しまった印象のある赤ワインと合わせる場合は、山椒ではなく、ラー油で辛味を出した方が良いかもしれません)
いかがでしたか?
麻婆豆腐を自作しなくとも、市販のレトルトや、お惣菜にも、濃いめの赤ワインを試してみてくださいね。
皆さんの作ってみたご報告、お待ちしておりまーす!
次回投稿は、なんと2023年最後!
12月26日(火)を予定しております~。
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ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。
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