スパークリングとシャンパーニュの違い講座
目次
01. スパークリングとシャンパーニュの違いは?
スパークリングワインの中でも特別なシャンパーニュ。
この二つはどのように違うのでしょうか。
大きく二つの観点から違いを説明します。
一つ目は「造り方」についてです。
まずシャンパーニュも一般的なスパークリングワインも図の示す通り、「ブドウをつぶし」「皮や種を取り除き」「透明なジュース(果汁)を発酵させ」白ワインを造るところまでは同じです。
これを一回目の発酵とします。
そして、スパークリングワインを造る場合、一度造った白ワインに糖分と酵母を加えて、もう一度発酵させる必要があります。
この二回目の発酵のさせ方からが一般的なスパークリングワインとシャンパーニュの違いに関係してきます。
発酵のさせ方は大きく二種類あります。
一つ目は、トラディショナル方式(シャンパーニュ方式)と呼ばれる造り方です。
これは一回目の発酵で造ったワインを1本1本瓶に丁寧に詰め、瓶の中に糖分と酵母を入れて二回目の発酵を行う造り方で、瓶内二次発酵とも呼ばれ、シャンパーニュは必ずこの造り方をしています。
この造り方のメリットは、泡がしっかりと溶け込み、持続性のあるきめ細かい泡になることです。
一方では、1本1本ワインを瓶に詰めて造るため、時間と手間がかかってしまいます。
二つ目は、シャルマ方式(タンク方式)と呼ばれる造り方です。
これは一回目の発酵で造ったワインを大きなタンクに入れて、糖分と酵母を入れて二回目の発酵を行う造り方です。
この造り方の主なメリットは、瓶内で熟成させるため複雑性を出るトラディショナル方式(シャンパーニュ方式)と比べてブドウ由来のフルーティーな香りや風味が出やすいことです。
そのため、香りが華やかなブドウ(マスカットなど)に好んで使われます。
また、タンクを使うことで一度に沢山のスパークリングを造ることができることもメリットの一つとして挙げられます。
一方で、トラディショナル方式(シャンパーニュ方式)と比べて、泡の持続性が劣ってしまいます。
多くのスパークリングワインはシャルマ方式(タンク方式)で造られています※が、シャンパーニュは法律上、シャルマ方式(タンク方式)で造ることが許されていません。
※シャンパーニュ地方以外でもトラディショナル方式(シャンパーニュ方式)で造られるスパークリングワインも日本では人気です。有名なものでは、スペインのカヴァやイタリアのフランチャコルタ、フランスのクレマンなどが挙げられます。
二つ目は「生産地」についてです。
先ほど、シャンパーニュはトラディショナル方式(シャンパーニュ方式)で造られるとお伝えしましたが、実はシャンパーニュ以外でもトラディショナル方式(シャンパーニュ方式)で造られるスパークリングワインがあります。
しかし、シャンパーニュを名乗れるのは、フランスの北東に位置するシャンパーニュ地方で厳しい規定を守って造られたワインのみです。
そのため、シャンパーニュ地方以外で造られたスパークリングワインは、たとえトラディショナル方式(シャンパーニュ方式)で造られたとしてもシャンパーニュと名乗ることはできないのです。
■スパークリングワインの主な二つ造り方
・トラディショナル方式(シャンパーニュ方式、瓶内二次発酵):1本1本瓶に丁寧に詰めて泡を作るため、泡がきめ細かいが、一度に1本ずつしかワインを造れない
・シャルマ方式(タンク方式):大きなタンクを使って泡を作るため、一度にたくさんのワインを造れる
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