新酒のボジョレー・ヌーヴォーが身近になった日本では、ボジョレーと聞くと""早飲みのフルーティーなワイン""というイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか?実はボジョレーはイギリスの著名ワイン誌、デキャンタ誌において「復活に沸いている!」と取り上げられるなど、今改めて注目されているエリア。さらに、中でも""別格""と認められるワインを生み出す「クリュ・デュ・ボジョレー」においては、優良生産者がこぞって品質の高いワインを生み出し、注目を集めています。
そこで今回エノテカ・オンラインでは、クリュ・デュ・ボジョレーの解説とともに、おススメの銘柄をご紹介いたします。ボジョレー地区を代表する生産者はもちろん、ブルゴーニュの偉大な造り手のボジョレーまで、ワインラヴァーにこそ飲んで欲しい個性豊かなラインナップを、是非この機会にお愉しみください。
ブルゴーニュ地方最大の面積を誇る生産地ボジョレー
ボジョレー地区は、マコンの南からリヨンの北まで約55kmにわたり続くブルゴーニュ地方最南端のワイン産地。この産地を代表する品種、ガメイからフレッシュ&フルーティーで軽快な赤ワインが造られています。北部は花崗岩を基盤とした丘陵地帯でガメイ種に適しており、中でも特に優れた10のアペラシオンはクリュ・デュ・ボジョレーと呼ばれ、""別格""として高く評価されています。南部は北部に比べ土壌が肥沃で平坦な部分が多く、粘土石灰質と砂岩の土壌。日本でも多く親しまれているボジョレー・ヌーヴォーは、ボジョレー地区全体の約1/3もの生産量にあたり、この南部のブドウから造られています。
近年注目!ガメイ種とは
イチゴ、ラズベリーなどの赤系果実やキャンディの香りと快活な赤系果実の風味があり、タンニンも控えめなことから、気軽に嗜むことができるのがガメイ種から造られるワインの醍醐味。 近年ではカナダ、オーストラリアのヴィクトリア州、オレゴン州でも栽培。日本を代表するソムリエの石田博氏もガメイ種が審査員の間で注目されていると語るように、注目度がメキメキと上がっている品種です。
まさに""別格""のクオリティを誇る クリュ・デュ・ボジョレー
クリュ・デュ・ボジョレーとは、ボジョレー地区の中でも特に品質の高いブドウを産出するクリュ(区画)のこと。10の地区だけがAOC(原産地呼称)を認められており、ボジョレー・ヌーヴォーと同じブドウ品種であるガメイ種から造られていながらも、同じ品種、同じエリアとは思えない複雑で深い味わいが特徴です。中には長期熟成のポテンシャルを備え、並のACブルゴーニュでは太刀打ちできないほどのクオリティを誇るものもあります。
クリュごとの違いとしては、モルゴン、ムーラン・ナ・ヴァン、ジュリエナス、コート・ド・ブルイィはタンニンも豊富で骨格のしっかりとした長期熟成可能なタイプが多く、シェナス、ブルイィ、サン・タムールなどは芳しい風味を呈するエレガントなタイプのワインが生み出されます。ブルゴーニュの名だたる村名ワインは1万円前後と価格も上がっている中、クリュ・デュ・ボジョレーのエリアには若手はもちろん自然派の著名な造り手などが続々と参入。コストパフォーマンスに優れたワインが登場し、昨今注目を集めています。
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