ワインのテイスティングってなに?講座
目次
04. 赤ワインを飲む時に意識したい三つのこと
赤ワインを飲む時に軸となることは三つあります。
「果物の風味」「渋味」「樽の風味の有無」です。
これら三つを軸とすることで、漠然と飲んでいた時よりも赤ワインを意識して味わうことができ、さらに自分の好みも分かってきます。それぞれについて、もう少し解説をしていきます。
まずは一つ目の「果物の風味」についてです。
これは白ワインの時と同じように、赤ワインにおいても口に含んだ際、果物でいうとどのような味かを意識してみることです。
例えば、メルロのワインを飲んだ際に「ブルーベリーのような味わいがする」など、味わいをどんな果物の風味に近いかを意識してみることです。
こうすることで、自分はブルーベリーのような味わいがする赤ワインが好きということが分かってきます。
二つ目は「渋味」についてです。
赤ワインの大切な要素として渋味があります。赤ワインを口に含んだ際、渋味が強いのか穏やかのかの強弱を意識してみましょう。
また、最初は少し難しいかもしれませんが、余裕があれば、強弱の渋味の量だけでなく、どのような質感の渋味かも意識してみましょう。
例えば、力強いのか、滑らかなのか、きめ細かいのかなど。
三つ目は「樽の風味の有無」です。
具体的には、樽由来の風味があるか意識してみましょう。
白ワインと同じように、赤ワインは、ピュアな果実味を保つために、ワインの風味に影響を与えないステンレスタンクで貯蔵・熟成される場合と、ワインに複雑味を加えるために木樽で貯蔵・熟成される場合の大きく2種類あります。
ステンレスタンクで貯蔵・熟成されたワインの場合は基本的にピュアな果物の風味が中心になります。
一方で、木樽で貯蔵・熟成されたワインの場合は、木樽由来の主にバニラやチョコレートの風味(※)も持ちます。
ただし、白ワインと同様に木樽が新樽か古樽かによって、樽由来の風味の強弱はあります。
つまり、造り手の判断で、樽の風味をしっかり付けたい場合は新樽を用いますし、樽の風味を上品に付けたい場合やほとんど付けたくない場合は古樽を使う場合もあります。
また、赤ワインは白ワインと異なり、一般的に木樽で熟成させて造るものが多いです。特に高価な赤ワインは一般的に木樽を用いて造られます。
このように「樽の風味の有無」を意識することで、自分の好みとして、果物の風味中心の赤ワインが好きなのか、樽由来の風味を持つワインが好きなのかが分かってきます。
次回、赤ワインを飲む際には、漠然と飲むのではなく、ぜひこれら三つを軸として飲んでみてください。
自分はブルーベリーのような風味の赤ワインが好きや、渋みは穏やかな方が好き、樽由来の風味(例えば、バニラやチョコレートなど)がする赤ワインが好きなど、自分の好みが分かってくると思います。
※赤ワインの木樽の場合、白ワインと違い、樽の内側をローストしている場合があります。
ローストが優しい場合はバニラの風味がワインに、ローストがしっかりしている場合はチョコレートのような風味がワインに加わります。
■赤ワインを飲む時に意識したい三つのこと
・果物の風味:果物で例えるとどのような味か意識してみる
・渋味:渋味の強弱を意識してみる
・樽の風味の有無:木樽由来の風味を持つか意識してみる
※これら三つを軸とすることで、漠然と飲んでいた時よりも意識して味わうことができ、自分の好みも分かってくる
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