主な食材別ワインの合わせ方講座
目次
チーズは日本では大きく2種類に分けられます。
一つ目は、ナチュラルチーズです。これは乳酸菌や酵素によって、ミルクが固まったもので、乳酸菌をはじめ微生物が生きているため、時が経つと熟成していきます。
有名なチーズでは、カマンベールやゴルゴンゾーラなどが挙げられます。
二つ目は、プロセスチーズです。加工という意味の通り、ナチュラルチーズを加熱して加工して作るため、微生物は死滅しており、熟成はしません。
例えば、日本のスライスチーズや6Pチーズなどが挙げられます。
また、チーズの中には先ほどの大枠の二つに加えて、ナチュラルチーズにはさらに細かい分類があります。それぞれの風味の特徴は違っており、合わせやすいワインが異なって来ます。
そのため、今回はプロセスチーズをはじめ、日本でも食べる機会が多い四つのナチュラルチーズとワインとの合わせ方をお伝えします。
プロセスチーズは、風味が優しく、まろやかで食べやすいものが多いです。(中には、燻製したものやガーリックなどで風味付けしたものもあります)
そのため、基本的にはすっきりしたワインや軽めのワインが合わせやすいです。
例えば、白ワインではすっきりしたドイツのリースリングや、赤ワインではフルーティーなピノ・ノワールなどと合わせてみましょう。
フレッシュチーズは、保存期間が短く、水分を多く含んだフレッシュなチーズです。代表的なチーズではモッツァレラやリコッタなどが挙げられます。
みずみずしくフレッシュなチーズには、爽やかで軽めの白ワインと合わせてみましょう。
例えば、冷涼産地のシャルドネのシャブリや、ドイツのリースリングと合わせやすいです。また、トマトのカプレーゼのようにトマトとバジルを添えた場合は、ソーヴィニヨン・ブランとも相性が抜群です。
白カビチーズは、表面に白いカビをつけて熟成させたもので、ミルクの甘味やクリーミーさが特徴です。
代表的なチーズではフランスのカマンベールやブリ・ド・モーなどが挙げられます。
クリーミーな白カビチーズには、フレッシュな白ワインも合わせられますが、おすすめは樽を効かせたシャルドネのワイン。
樽由来のバニラの風味とクリーミーな風味の相性が良いです。赤ワインではチーズの風味を覆い隠してしまわないように、繊細で渋味が優しいピノ・ノワールがおすすめです。
青カビチーズは、青カビによって熟成を行うナチュラルチーズで、一般的に塩味や風味が強いのが特徴です。
代表的なチーズではイタリアのゴルゴンゾーラやフランスのロックフォールなどが挙げられます。
青カビチーズとは、ジューシーな果実味が感じられるワインや甘口ワインとの相性が良いです。
これは塩がバニラアイスやスイカと相性が良く、甘じょっぱくて、味わいのバランスが良くなり美味しくなるようなイメージです。
例えば、温暖な地域、チリやアメリカの辛口ながらも甘味が感じられるほどジューシーな赤ワイン(メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン主体)、甘口ワインではドイツのアイスワインやフランス、ボルドーのソーテルヌなどと相性が良いです。
ハード(セミハード)チーズは、ナチュラルチーズの中で水分量が少なく、長期熟成に向いており、水分が少ないためミルクの濃厚さが感じられるのが特徴です。
代表的なチーズではフランスのコンテやミモレット、スイスのグリュイエールなどが挙げられます。
ミルクの濃厚さが感じられるハード(セミハード)チーズには、温暖な地域、チリやアメリカの樽熟成した果実味豊富なシャルドネや、赤ワインでは同じくチリやアメリカの辛口ながらも甘味が感じられるほどジューシーな赤ワイン(メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン主体)と合わせるのがおすすめです。
■チーズの種類
・プロセスチーズ:
風味が優しいものが多いため、すっきりしたワインや軽めのワインが合わせやすい
・フレッシュチーズ:
みずみずしくフレッシュなため、爽やかで軽めの白ワインと合わせやすい
・白カビチーズ:
クリーミーな風味なため、樽を効かせた白ワインと合わせやすい
・青カビチーズ:
塩味や風味が強いため、ジューシーな果実味のあるワインや甘口ワインと合わせやすい
・ハード(セミハード)チーズ:
ミルクの濃厚さが感じられるため、樽熟成した果実味豊富な白ワインや、辛口ながらも甘味が感じられるほどジューシーな赤ワインと合わせやすい
ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。
妊娠中及び授乳中の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります。
ほどよく、楽しく、良いお酒。のんだあとはリサイクル。